ユージン世界選手権が2022年7月15~24日に延期されることについての3つのポイント

世界陸連は、次回の世界陸上競技選手権大会が2022年7月15〜24日までオレゴン州ユージンで開催されることを発表した。同大会は当初、2021年8月6~15日に予定されていたが、世界的なコロナウイルスの流行によって東京五輪が2020年から2021年に延期されたことを受けて日程を延期した。

7月15日は世界選手権の歴史上で最も早い開幕日であり、7月に開催されるのは歴史上初めてのことである(1997年のアテネ世界選手権は8月1〜10日に開催された)。これは、既に2022年の夏に予定されている2つの主要大会:バーミンガムでの英連邦大会(7月27〜8月7日)とミュンヘンでの欧州選手権(8月11〜22日)とバッティングしないように考慮された。

世界陸連のセブ・コー会長はプレスリリースで次のように述べた。

「3つの主要大会を立て続けに開催することは選択しなかったが、6週間にわたって世界中に我々のスポーツとスター選手の活躍をアピールする、滅多にない機会を与えてくれる」

1) これは困難な状況でも受け入れられる解決策だった

東京五輪が2021年に延期された時点で、ユージン世界選手権を2022年に延期することは明白だった。そもそも、五輪と世界選手権を同じ年に開催するのは考えられないし、従来は2022年には屋外の世界大会が予定されていなかったので、ユージン世界選手権を2022年の夏に延期するのは世界陸連にとって当然の選択だった。

英連邦大会(コモンウェルスゲームズ)と欧州選手権が、大規模な大会で陸上以外のスポーツも開催されるマルチスポーツイベントであることを考えると、世界陸連がそれらの日程を変更する政治力を持っているとは考えにくい。

つまり、世界陸連には次の2つの選択肢があった。

① 英連邦大会 / 欧州選手権の前にユージン世界選手権を開催する
② 英連邦大会 / 欧州選手権の後にユージン世界選手権を開催する

一般的に我々は、(トラックレースにおいて)その年で最も重要な大会をシーズンの終盤に開催することを推奨している。昨年の世界選手権は10月まで開催されていなかったが、素晴らしい大会だったので8月下旬か9月上旬に開催したほうが良かったと思う。

2022年は7月中旬まで通常のDLシーズンを行い、英連邦大会 / 欧州選手権を目指す選手はそれらの大会に出場し、アメリカの選手はそれまでに全米選手権に出場している。しかし、世界陸連がユージン世界選手権という世界大会の前に、英連邦大会 / 欧州選手権を置きたくなかったことは明らかである。

「世界陸連の70以上の加盟連盟が英連邦(旧イギリス帝国領)の一部であり、50以上の加盟連盟が欧州連盟に加盟している。そのようなことから、ユージン世界選手権を延期する際の私たちの指針となる原則は、世界選手権のスケジュールの前後に十分なスペースを確保することった」

「また、2022年に開催される他の主要な選手権(9月のアジア選手権など)も、私たちのスポーツにとって非常に重要なものであるため、他の主要な選手権にダメージを与えたくないということを念頭に置いていた」

と、コー会長はプレスリリースで述べている。

2022年の世界選手権の7月開催は、アメリカのファンや選手にとっては最適ではないが(8月に主要大会がないので)、欧州や英連邦の選手にとっては3つの大会で競技力を最大限に発揮することができる。

もしユージン世界選手権がこの3つのスケジュール上の最後にあったなら、多くの選手が世界選手権に集中するために英連邦大会 / 欧州選手権を回避していただろうと想像できる。もちろん、7月のユージン世界選手権の後に行われる英連邦大会 / 欧州選手権を回避する選手はいるかもしれないが、世界選手権よりも欧州選手権でピークを少し過ぎていることを気にする選手は多くないだろうし、全体的な競技レベルは維持される。

ユージン世界選手権の開幕日が早いことに関しては、それほど問題にはならないはずだろう。昨年は10月に世界選手権が開催されたばかりであるが、とても良い競技結果が多くみられた。選手たちは7月中旬のユージン世界選手権にピークを迎えるようにシーズンを計画していくことになるだろう。

2) アメリカの陸上ファンにとって忙しい2ヶ月になりそうだ

あなたがアメリカの陸上ファンなら、2022年5~7月にユージンに移住した方がいいかもしれない。2022年の暫定的なカレンダーをチェックしてみよう。

5月27~28日:*プリクラシック(ユージンDL)
6月8~11日:全米学生選手権
6月23〜26日:*全米選手権
7月15〜24日:ユージン世界選手権
*日程未確定

プリクラシックの日程はまだ確定していないが、通常はメモリアルデー(5月最終月曜のアメリカの祝日)か、6月の最初の週末に開催される。同様に全米選手権の日程と場所も発表されていないが、全米学生選手権とユージン世界選手権の間、6月の最終週の週末が最も理にかなっている。また、ユージンで世界選手権を開催することを考えると、全米選手権もユージーンで開催されるのではないかと推測できる。

新しいヘイワードフィールドは2020年に予定されていたリニューアルオープンを見ることができない可能性があるが、アメリカのトラックファンにとっては、今後数年間でそのチャンスがたくさんあることだろう。

上記の暫定的なスケジュールは、アメリカの選手にとってもうまく機能するだろう。全米学生選手権と全米選手権の間の2週間の間隔は一般的であり、全米選手権とユージン世界選手権の間の3週間の間隔もうまく機能するだろう。昨年、全米選手権とドーハ世界選手権は9週間の感間隔があったが、それよりかはマシだろう。

3) 2022年のダイヤモンドリーグの開催日程はどうなるか?

当初の2020年のDLの開催日程でみると、最初の11大会は7月10日までに開催され、最後の4大会は8月16〜9月11日までで、東京五輪開催期間中はDLは5週間の中断期間が設定されていた。しかし、2022年にはユージン世界選手権、その後に英連邦大会、そして欧州選手権が開催されることになる。

それはDLにとって何を意味するだろうか?

① DLを8月の間に休止する
② 英連邦大会 / 欧州選手権に出場する選手を欠くことを想定して8月にDLを開催する(DL15大会のうち10大会の会場は欧州である)
③ DLはいくつかの大会を開催しない(15大会開催 → 10大会または12大会開催など)

ありがたいことに、DLとその大会のディレクターにはこれらの問題を検討する時間がある。

 

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