世界陸連が12月1日まで東京五輪への出場資格期間を凍結し一部の選手が不満を漏らす

世界陸連は火曜日、東京五輪の出場資格期間を2020年12月1日まで凍結したことを発表した。

「この期間中は、どの競技も東京五輪の参加標準記録にカウントされず、世界ランキングにも反映されない」

と、世界陸連はプレスリリースで発表した。

出場資格期間は12月1日に再開され、2021年6月29日までの記録が有効となる(マラソンと50km競歩は5月31日まで)。2019年と2020年の最初の3ヶ月で参加標準記録を破った選手の記録は依然として有効である。

世界陸連のセバスチャン・コー会長は、“今回の決定は東京五輪の出場資格取得プロセスの公平性を維持するために行われた”と述べた。

世界的に蔓延しているコロナウイルスの流行が収束した国の選手から、トレーニングやレースに戻ることができるが、とはいえ全体的な見通しがまだ立っていない。

「私は今、東京五輪への出場資格期間を凍結することは、選手の今後の計画とその準備に対して確実性をもたらし、これは今後渡航制限がかかっている選手をはじめ、今季は自由に世界中のレースへの出場を選択することができないといった不公平を保証するための最善の方法であると信じている」

と、コー会長は述べた。

今回の決定は、何人かの世界トップクラスの選手の批判を招いた。

「この決定は本当に胸に刺さる」

2017年のロンドン世界選手権女子3000mSC金メダリストのエマ・コバーンは、そのようにツイートした。

「私たちが2020年に何かのレースに出場する場合、そこでの記録は東京五輪に対して有効とならない。これは、2020年を私たちの競技生活の中で“生産的で有意義な1年にする”という最後の望みを奪うものだ」

「この決定にはかなり失望した」

と、リオ五輪男子3000mSC銀メダリストのエヴァン・ジェイガーはツイートした(コバーンとは違って彼は故障の影響でまだ東京五輪の参加標準記録を突破していない)。

「COVID-19がいくつかの国で収束し、安全な状況で大会が再開されたとしても、世界陸連は、今季に選手たちが好記録を狙うための“大きな”モチベーションを奪う。世界ランキングを凍結することについては理解しているが、東京五輪の出場資格期間を凍結することに関してはまだ議論の余地がある」

一方で、イギリス代表の中距離ランナーのクリス・オヘアは今のところ、ヨーロッパの選手はまだ今年の欧州選手権(現時点では8月26〜30日にパリでの開催が暫定的に予定されている)に出場するために参加標準記録を突破する必要があることを指摘した。

とはいえ、全ての選手が今回の決定に反対したわけではない。リオ五輪オリンピック女子棒高跳金メダリストである、ギリシャのカテリナ・ステファニディ(世界陸連選手アスリート委員会のメンバー)は、出場資格期間を凍結することが正しい選択であると考えている。

「これは間違いなく(世界の陸上界)全体で最も公正な決定であり、それは(COVID-19の今後の)不確実性によるストレスを軽減するだろう」

このように、ステファニディはツイートした。

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「2019年(昨季)は誰もが大会に出場することができた。2020年(今季)は誰が大会に出場できるかわからない。だから、例えば5〜10カ国の選手だけが出場できて、他の国の選手が出場できない時に(参加標準記録が突破されて)出場資格としてカウントするのは不公平だろう」

コバーンのトレーニングパートナーで、世界陸連アスリート委員会のアイシャ・プロート・リア(2018年英連邦大会女子3000mSC金メダリストは、コバーンの世界陸連に対する批判的なツイートをリツイートした。

レッツランの分析

1) 我々はエバン・ジェイガーに同意する:世界ランキングは凍結されるが、今年の12月までの大会で参加標準記録に挑戦することを許可すべきである。

世界ランキングを凍結することは、今の状況では多くの意味を持つ。東京五輪の最終的な出場資格を決めるために“世界ランキング制度”を使用することは、大会復帰の目処が立たない状況では正常に機能することができない。

しかし、2020年のトラックシーズンで選手が東京五輪の参加標準記録に挑戦することを、世界陸連が許可しないことは愚かなことに思える(実際に今後、どのくらいのトラックレースが開催されるかは誰にもわからないので、この指摘が無意味となる可能性もなきにしもあらずであるが)。

参加標準記録を突破することの重要性として、五輪本番で競争できる競技力があるかどうかの目安となることが挙がる。世界陸連がそれを無視することは、五輪を目指す選手にとってはフラストレーションを溜め込むこととなる。

2) 2021年は冬のボストン大学室内競技会と春のスタンフォード大がいつも以上に人気になるはず

東京五輪の出場資格期間は 2021年6月29日に終了するが、東京五輪全米選考会は2021年6月18〜27 日に開催される可能性が高い。2021年のトラックシーズンで※全米選手権までに参加標準を突破できる機会はそこまで多くない。

(※)中長距離種目は勝負重視でスローペースになることがある。短距離や跳躍種目は天候や風の影響を受けるなど全米選考会で参加標準記録を突破することを一概に期待できない

したがって、選手たちには2月のボストン大室内競技会と春のスタンフォード大での競技会(ペイトン・ジョーダン招待など) といった好条件が見込める競技会で参加標準に挑戦することに期待している。

 

 

レッツラン記事

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