(過去記事)ポール・チェリモがIAAFの決定に反論:彼がニューヨークで初ハーフを走った理由とドーハ世界選手権で目指す姿

常に自分の考えを声を出して話してきたチェリモは、エリートの10000mレースをダイヤモンドリーグとトップレベルの大会から無くすというIAAFの決定には不満を表した。5000mも同じ運命を辿り、この決定はこれで終わらないのではないかとチェリモは心配をしている。

「ダイヤモンドリーグの最長種目が1500mになってしまう日も来るかもしれない」と。

「5000mにも影響が出て、3000mにも影響が及ぶだろう。次の決定がなされることは、残った種目は1500mになっているかもしれない」チェリモはそう話す。

「IAAFが長距離種目を殺そうとしているのかどうか、それは分からない。大会として行われる長距離走は、人々のモチベーションを上げる効果がある。長距離は人々の交流を生んだり、健康促進にとても良い。短距離種目だけを推進するなら、“健康になるな”、と人々に言っているようなものだ」

チェリモの批判は、今週末ドーハで開催されたIAAFミーティングでのもう1つの大きいニュースにも波及した。2020年東京五輪から適用される新しい参加基準についての取り決めだ。昨晩チェリモはTwitterで失望の気持ちを呟いた。

「陸上は、自らの手で陸上をダメにしている」と。

「この新しい制度の下では自分はリオ五輪で銀メダリストになれなかっただろう」

チェリモは正確には正しくはない。チェリモは2016年に、東京五輪参加標準よりも速く走っていなかったが(リオ五輪出場時の自己記録は13:21)、世界ランキング制(このシステムが当時あったとすれば)の適応でIAAFからリオ五輪への招待を受けられていたであろう。全米室内や五輪選考会でのいい走りも評価されたであろう。しかし、それは米国陸連が世界ランキング制の適応での選考を前提としている場合での話である。

仮に東京五輪全米選考会で3位に入った選手が参加標準を持っていなくて、4位の選手が持っていたとしたら、どちらを優先するかは各国の陸連でバラツキがあるだろう(米国陸連はこの場合、参加標準を持つ選手が下位でもそちらを優先するとしている)。仮に、3位の選手を優先した場合、IAAFからの招待を待たなければならないからだ(代表がすぐに決めることができないのに加え、世界ランキングは順次変動している)。

もしもあなたがこの話の意味が理解できなければ、そのことについても、チェリモが指摘しているポイントなのである。五輪での参加標準50%+世界ランキング制から50%の新システムは分かりづらいのである。特に今後成功が見込める若手選手にとっては。

チェリモが2016年リオ五輪選考会に出場したとき、彼の持っているポテンシャル全てを発揮していなかったが、それでもリオ五輪の参加標準を満たしていたし(13:25。2020年東京五輪参加標準は13:13.50)、トップ3でフィニッシュした選手がそのまま全米代表になれるという“これまでの常識”に頼ることができた。

しかし、2020年は2016年のチェリモと同じ記録の選手は、この“常識”を頼ることはできない。4年ごとに開催される全米五輪選考会は危機にさらされている。

「IAAFの決定を尊重して対処しなければならない。でも、自分はあまり気に入らない。参加標準の水準向上は今の自分にはあまり影響はないが、その種目の全体像を変えてしまうし、五輪選考の見方を変えてしまう。例えば、当時自己記録がサブ13:20の選手だったら参加標準も突破していて、選考会でトップ3に入れば自動的に代表になれるし、それに向けてモチベーションが上がる」

「今はもっと複雑。ランキング制もある。13:13が参加標準というのはびっくり。特に今後を担う選考会にとってはね」

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(過去記事)ポール・チェリモがIAAFの決定に反論:彼がニューヨークで初ハーフを走った理由とドーハ世界選手権で目指す姿」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: (過去記事)IAAFが2020年東京五輪の参加標準記録を発表:世界ランキング制度の導入と運用について – LetsRun.com Japan

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