2019ロンドンマラソン:男子はエリウド・キプチョゲが2:02:37の大会新記録でマラソン10連勝、女子はブリジッド・コスゲイが史上最高の決戦を制する

ブリジッド・コスゲイがレースを独占して圧勝

レース前、コスゲイは「2:17は簡単に出せると思う」と自信にあふれていた。2:17の記録は出なかったものの、彼女の今回のレースを見ていて前半もっと速いペースで走れたはずだと思っている。優勝記録に関わらず、コスゲイは今や世界No.1の女子マラソン選手である。

コスゲイは昨年秋のシカゴで優勝し、年末のロード10kmでは29分台で走り(やや下り勾配)、1月のヒューストンハーフでの優勝、そしてバーレーンナイトハーフマで優勝し賞金100,000ドル(約1110万円)を手にしている。そして、今回のロンドン優勝でさらに実績を伸ばした。

コスゲイの後半66:42は、女子マラソンにおける最速のハーフである。(メアリー・ケイタニーが2年前のロンドンで前半66:54、昨年のニューヨークシティの後半を66:58で走っている)。

そして、彼女のラスト5マイルは驚くべきものだった。非公式であるが『http://hm.hwinter.de/?p=1966#more-1966』によると、ラスト5マイル(ラスト9km)で1番遅かったラップが5:06(3:10/km)だった。

ポーラ・ラドクリフの2:15:25は未だに破られない偉大な記録

今回のコスゲイのような女子選手の素晴らしい記録を目撃するたびに、16年前のロンドンで記されたポーラ・ラドクリフの世界記録2:15:25に挑戦できるかどうかを考えずにはいられない。

ラドクリフの世界記録は、ケニア、エチオピア人選手の台頭より以前、ケニア人選手のEPO陽性の多発(生体パスポートの導入)、そしてシューズ技術の発達(最近ではVF4%)より以前に出されたものである。それ以来、ラドクリフの世界記録に1分30秒以内にさえ近づけた選手は誰もいない。

1番近い記録で2年前のケイタニーの2:17:01で、前半の通過が速すぎたレースだった。もし今2:15台で走れる選手は誰か賭けるとしたら、1番可能性があるのはコスゲイである。今回のレース前まではケイタニーが世界記録へ1番近い存在だと思っていたが、ケイタニーの走りは悪くはなかったもの、調子がベストではないことがわかったからだ。

オーストラリアのシニード・ダイバーは42歳にして自己新記録の7位に入った

トップ10にはエミリー・シッソン以外に3人の非アフリカ人選手が入っており、3人とも自己新記録を出した。オーストラリアのシニード・ダイバーが2:24:11の自己新で7位(以前の自己記録は2:25:19)、ポルトガルのカーラ・サロメ・ロチャが2:24:47で8位(以前の自己記録は2:25:27)、イギリスのシャーロット・パドゥーは2:25:38で10位(以前の自己記録は2:29:23)に入った。

ダイバーの話はもっとも興味深い。彼女はアイルランドで生まれ育ったが、2002年にワーキングホリデーでオーストラリアに移ったことを機にオーストラリアに移住し、現地ではITコンサルタントとして働いてきた。彼女はそれまでに陸上競技の経験は無かったが、長男を出産した後の32歳から健康のために走り始め、その後にも出産して現在は2児の母である。

ダイバーは36歳から競技選手となり、その6年後に彼女は2:24のマラソン選手になったのである。昨年10月までの自己記録は2:31:37だったが昨年10月のメルボルンマラソンで2:25:19まで記録を縮めて独走で優勝した。2:24:11を出した今、ベニタ・ウィリス(2:22:36)、リサ・オンディエキ(2:23:51)に次いで女子マラソンオーストラリア歴代3位となり、東京オリンピックの参加標準記録(2:29:30)をクリアした。

 

レッツラン記事

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  1. ピンバック: 様々な視点からみる史上最速・最強のマラソン選手:エリウド・キプチョゲ – LetsRun.com Japan

  2. ピンバック: 世界のメジャーマラソン13撰(WMM6大会 + 7大会) – LetsRun.com Japan

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