女子:ブリジッド・コスゲイが史上最高の決戦を制する
Embed from Getty Imagesケニアのブリジッド・コスゲイが女子マラソン界の新女王となった。いまだかつてない程に強い選手が集結した今年のロンドンマラソン女子において、コスゲイは前半をスローペースの71:38で入り、後半は66:42までペースを上げて2:18:20で優勝を果たした。他の選手を引き寄せない強さであった。
ヴィヴィアン・チェリヨットは、ほぼ2分差の2:20:14で2位。ラスト400mでロザ・デレジェ、グラディス・チェロノ、メアリー・ケイタニーが争い、この3人の戦いを制して3位に入ったのがロザ・デレジェだった。
アメリカのエミリー・シッソンは今回初マラソンで2:23:08の6位に入り、アメリカ人女子選手の初マラソンとしては歴代2位の記録でゴールした(歴代1位はジョーダン・ハセイの2017年ボストンの2:23:00)。
【ロンドンマラソン:女子ハイライト動画】※2分08秒〜
女子先頭集団はスタートから飛ばす選手はおらず、女子ハーフマラソン世界記録保持者でハンブルクマラソンでマラソンデビューをするはずだったジョイシリン・ジェプコスゲイを含む3人のペーサーが速いペースで先頭を引っ張った。
しかし、選手たちは第2グループのペーサー(ユニス・チュンバ)に着いていき、15kmで先頭集団は2017年にメアリー・ケイタニーが女子の大会記録を出した時よりも3分半も遅いペースだった。中間地点では(71:22)、42歳のオーストラリアのシニード・ダイバーが先頭集団を16秒もリードしていた。
レースは15マイル(24km)から動き始める。そこから1マイルごとに5:08(3:11/km)、5:12(3:13/km)とラップを刻み、すぐさま先頭集団はコスゲイ、チェリヨット、デレジェの3人に絞られる。17マイル目(27.2km〜)の5:02(3:07/km)でコスゲイはチェリヨットの前に出て、デレジェは離れる。
コスゲイのスパートはそこで終わらず、18マイル目(28.8km〜)の4:57(3:04/km)でチェリヨットに20mの差をつけ、19マイル目(30.4km〜)を5:00(3:06/km)で走る。そして、21マイル目(33.7km〜)のラップが5:14(3:15/km)に落ちた際にチェリヨットがコスゲイとの差を埋めにかかるが、コスゲイはまだ力を温存していた。
コスゲイは22マイル目(35.5km〜)を5:05(3:09/km)で走り、チェリヨットはここで完全に置いていかれた。コスゲイは最後の4マイル(6.4km)を5:00、5:05、5:03、5:06(3:08〜3:10/km)で走って後方を完全に突き放した。信じられないスピードだった。彼女の後半のハーフは、女子フルマラソンでの後半のハーフでは歴代最高記録の66:42だった。
ブリジッド・コスゲイ:2:18:20(前半71:38 – 後半66:42)
5kmごと(最後は2.195km)
16:58 – 16:45 – 17:16 – 17:15 – 15:56 – 15:37 – 16:04 – 15:32 – 7:01
トップ20の結果と分析は以下の通りである。
【ロンドンマラソン女子:TOP20の結果】
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