2019ボストンマラソン男子展望:川内優輝、ジョフリー・キルイ、レリサ・デシサ、ローレンス・チェロノなど16人の有力選手をピックアップ

入賞候補その1(優勝の見込みが限りなく低い)

16. ウェスリー・コリル, ケニア (自己記録 2:06:13), 36歳
2018年マラソン成績: ベイルート7位 (2:14:18)
調整レース:無し

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2012年大会で優勝したコリル

コリルは気温が高かった2012年のボストンで優勝しているが、現在36歳であり、3年前のボストンで4位に入って以来マラソンで良績がない。2017年のボストンでは2:18:14で17位、2018年11月のベイルートマラソンでは2:14:18の7位という結果からみて今回優勝する見込みは無い。

 

15. デイサン・リッツェインハイン, アメリカ (自己記録 2:07:47), 36歳
2018年の主な成績: ニューヨークシティハーフ (62:42)
調整レース:ニューオーリンズハーフ優勝 (61:24, 2月10日)

“リッツ”ことリッツェインハインは現在36歳で、この4年間でマラソンを1度も完走できていない。彼のマラソン全盛期のメジャーマラソン最高成績は、2013年のシカゴの5位。マラソンの成績が低迷していることからも、今回は優勝の可能性よりも途中棄権 / 欠場の可能性のほうが約20倍高いだろう(控え目に言ったとしても)。

 

14. 川内優輝, 日本 (自己記録 2:08:14), 32歳
2018年マラソン成績: ボストン優勝 (年間12のマラソンで最も良い結果)、12月にも2:11:29で走っている
調整レース:びわ湖毎日マラソン (2:09:21 ,3月10日)

川内は今月初めにプロランナーになったが、通常の気象条件でのレースにおいて彼のボストン連覇の可能性は無い。

正直言って我々は、通常の気象条件のレースにおいては彼がメジャーマラソンで優勝できるポテンシャルがあるとは思わないが、昨年の悪条件下でのレースの天候に近いほど、優勝の可能性が高まる。

天候が変わる可能性もあるが、天気予報は昨年と似ている。とはいえ、昨年のようなコンディションになった場合、昨年2位のジョフリー・キルイのような力のある選手が、昨年よりもさらに慎重に走って、ニュートンヒルズでは仕掛けないと想像できる。

(※)キルイは28km付近のニュートンの上り坂で早めのロングスパートをかけて後続を大きく引き離したが、終盤に大失速してあと一歩のところで優勝を逃した。

もし今回のレースは悪天候でなければ、川内リッツよりも下位に終わる可能性もある。

入賞候補その2(優勝の見込みが薄い)

13. フィレモン・ロノ, ケニア (自己記録 2:06:52), 28歳
2018年マラソン成績: ボストン途中棄権、トロント9位 (2:13:37)
調整レース:無し

ロノは2016年と2017年のトロントで2連覇を達成したが、昨年のボストンは途中棄権、その後の秋のトロントでは9位に終わった。彼の10回のマラソンキャリアでのサブ2:07は1度だけであり、メジャータイトルを獲得するまでにはまだ程遠い。

 

12. フェスタス・タラム, ケニア (自己記録 2:06:13), 24歳
2018年の主な成績: 6月ハーフ 61:35、11月NYC 2:12:40
調整レース:無し

タラムはアイントホーフェンで2回優勝しており、2017年のロッテルダムでは4位に入ったが、その後の12月のホノルルでは5位、WMM初レースとなった2018年のニューヨークシティでは8位だった。

ホノルルやニューヨークシティのコースは、タラムが良績を残しているオランダのアイントホーフェンやロッテルダムのような※“パンケーキフラット”のようなコースとは違って、ボストンのようなアップダウンの多いコースに似ている。

(※)パンケーキのように“ほぼフラット”の高速コース

 

11. 井上大仁, 日本 (自己記録 2:06:54), 26歳
2018年マラソン成績: 東京5位 (2:06:54)、アジア大会優勝 (2:18:22)
調整レース:唐津10マイル6位 (46:42, 2月)、玉名ハーフ優勝 (62:12, 3月)

Embed from Getty Images

日本人で唯一WMMで優勝した川内であるが、その前年のロンドン世界選手権では川内の後ろの26位でフィニッシュした井上の自己記録は(現役の選手としては)ともに日本記録を更新した大迫傑設楽悠太に次ぐ2:06:54である。

彼は昨年の東京マラソンの後、8月のアジア大会ではバーレーンのエルハッサン・エルアバシ(その後12月のバレンシアで2:04台のアジア新記録)を破って金メダルを獲得した。

ボストンでは2年連続で男子日本人選手がトップ3に入っているが(大迫、川内)、井上がその連続記録を伸ばすことができるかどうかに注目が集まる。

 

10. フェリックス・カンディー, ケニア (自己記録 2:06:03), 32歳
2018年マラソン成績: ボストン途中棄権、トロント3位 (2:08:30)
調整レース:無し

2016年アムステルダム6位、2017年ソウル2位、ベルリン4位と、3レース連続の2:06台でマラソンを走った後、前回のボストンで途中棄権、10月にはトロントで2:08:30で3位だった。WMMでも上位のポテンシャルはあるが、優勝候補ではない。

 

9. ベンソン・キプルト, ケニア (自己記録 2:07:11), 28歳
2018年マラソン成績: ソウル3位 (2:07:11)、トロント優勝 (2:07:24)
調整レース:無し

キプルトは昨年のトロントでカンディーを破って優勝した。しかし彼の自己記録は2:07:11であり、2013年以降のWMMで優勝した男子40人の選手において2:07台の自己記録の選手=サブ2:07でない選手の優勝確率は8%である。

“大穴”

8. ギルメイ・ゲブレスラシエ, エリトリア (自己記録 2:07:46), 23歳
2018年マラソン成績: ロンドン途中棄権、福岡国際途中棄権
調整レース:無し

Embed from Getty Images

ゲブレスラシエは北京世界選手権(2015年)で金メダルを獲得し、リオオリンピック(2016年)で4位入賞した後のニューヨークシティ(2016年)で優勝するなど、ボストンでも成功する可能性がある選手である。

しかし、2016年のニューヨークの優勝以降は低迷しており、その成績は6位、途中棄権、途中棄権、途中棄権。

では、ボストンでのスタートラインでゲブレスラシエに何をを期待すべきだろうか。彼の代理人を務めるヨス・ヘルメンスでも、それについて確信が持ていない。

「正直に言えば、我々は彼の現在の調子についてあまり把握できていない」と、ヘルメンスは話す。 「我々は彼の日々のトレーニングログについて把握していない。我々はその全てを彼に任せていて大丈夫だと思っていて、なおかつ彼は1人でいることを好む」

ヘルメンスは、まだ23歳に過ぎないゲブレスラシエは“非常に良い若者”であると言うが、彼のマラソンでの成功で富や名声を若くして手に入れてしまったことが(ニューヨークシティ優勝で約1400万円獲得)マラソントレーニングの“集中力の欠如”の一因になっていることについても触れた。

「彼と彼の国(エリトリア)にとって難しい問題だと思う。気を紛らわせるものはたくさんあある」と、ヘルメンスは述べる。

「我々が彼にフォーカスし続けるのは難しい。彼らはマラソンでお金を稼ぎ、彼らは母国へ戻っていく。そして、彼の家族や友達、親戚が彼を頼ってそこに集まってくる(そしてそのお金に群がる)。もちろん、この“親戚が増える”ということに関してはアフリカではよく起こることでもある」

ゲブレスラシエは今回のボストンのためにエチオピアに滞在して、近年の低迷を解消できるようなトレーニングを積んだのもしれないが、その成果はレースの日までわからない。ゲブレスラシエには優勝の可能性はあるものの、その安定感には欠けるだろう。

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