レナート・カノーバが語るセルゲイ・レビドのトレーニング(欧州クロカン優勝9回・世界クロカン銀メダル)

(この記事は2003年にレッツランの掲示板で投稿された内容を元にしています)

欧州クロカン優勝9回、世界クロカン銀メダルの実績を持つセルゲイ・レビド(ウクライナ)のトレーニングについて紹介します。

レビドは2001年からレナート・カノーバコーチを指導を受けており、レビドが冬のクロカンシーズンで世界クラスのパフォーマンスを発揮する事について様々な疑問、憶測が飛び交っており、カノーバ氏がレッツランの掲示板で彼のトレーニングに関する質問に詳しく答えました。

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セルゲイ・レビド(Serhiy Lebid, IAAF選手名鑑Wikipedia

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【自己記録】
1500m:3:38.44
3000m:7:35.06
5000m:13:10.78
10000m:28:09.71
ハーフ:1:01:51
マラソン:2:08:32

【主な実績】
ユニバーシアード5000m:3連覇(1999、2001、2003年)
欧州クロスカントリー選手権シニア男子:優勝9回(2001〜2005年の5連覇)、2位1回、3位2回
2001年世界クロスカントリー選手権シニア男子:銀メダル
2002年欧州選手権5000m:銅メダル
など

(2008年欧州クロカン:モー・ファラーに完勝して欧州クロカン8勝目)

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(カノーバコーチの書き込みより)

まず、セルゲイについて説明したい。彼の人生について知らないと誰かが間違った認識をしてしまうことがあるからだ。

彼に指導を始めたのは2001年。彼はそれまでに1997年のU23欧州選手権の10000mで銀メダル、そして欧州クロカンで2度優勝していた(1999, 2001年)。

(ウクライナ人の)セルゲイはイタリアに行って、ヴェルバニアのCOVERというクラブに所属してレースに出ており、毎年イタリアで約6ヶ月滞在している。彼は英語よりもイタリア語を上手に話すことができるので、私は彼にイタリア語でトレーニングプログラムを与え、彼のそれまでのトレーニングの内容を変えたが、それが良い方向に出た。

私が彼の指導を始めたのは、彼の前のコーチが1998年に亡くなってしまったことが理由であり、そのコーチはリディアードのシステムを基本としていた。私がセルゲイのトレーニングで最初に感じたのは、彼のトレーニングはとても長い距離走とショートインターバルを基本としていたため、そのやり方はクロカンには合っていても、トラックには合っていないということである。

セルゲイは2002年に、私が指導するケニア人選手と一緒に初めてサンモリッツに行って彼らと一緒にトレーニングを行ったが、トラックに向けてはメンタルの向上が見られなかった。特に彼は冬季に焦点を当てることを好むことから、トラックのポテンシャルがないと自身で思っていた。

私は彼に、正しいトレーニングをすれば、トラックでも強い選手になることができると説明した。そして、40日間の高地トレーニングの後、彼は3000m(モンテカルロで7:35.06)と5000m(ベルリンで13:10.78)の両方でウクライナ新記録を更新した。そして、ゴールデンリーグの舞台で表彰台に上ることができた。

それから彼は自身の可能性に気づいて、5000mでオリンピックに挑むことを決意した。

彼は筋力があり、泥だらけのクロカンレースを得意としている。彼が世界クロカンで銀メダルを獲得したレースでは足元はかなりぬかるんでいた。

彼は毎年12月の欧州クロカンで優勝するため、2年間で彼の状態はシーズンの終わりに非常に良く、それが1月末まで続いた。その時、ケニア人選手の仕上がりはあまり良くなく、彼らにとって重要なレースは春以降となる。

例えば昨年(2002年)の冬の間、セルゲイはレースで7回勝つ事ができたが、3月の間は精神的にも疲れていて(彼は新しい家の準備していたため)、彼はローザンヌでの世界クロカンに集中する事はできずに途中棄権に終わった。

そして、彼は5月に結婚したので、我々はトラックシーズンの大部分をスキップすることを決めたが、彼は唯一トラックシーズンのレースとしてユニバーシアードで勝利。9月からのクロカンシーズンの準備を始めた。

10月4日のグレートノースランのハーフで、ロングトレーニングの最初の期間(基本期間)をテストし、彼が61:49を走ったので私は合格点を与えた。その後、彼はウクライナに帰って40日間準高地(1,200m)で練習し、そしてレース前の最後の10日間だけイタリアに来ていた。

この冬の間に、我々はアテネオリンピックの5000mに向けて、2004年の世界クロカンを回避する予定である。だから彼について話すときに、※EPOやその他の疑惑については触れないで欲しい。

(※)レビドがクロカンシーズンに非常に強い事に関する疑惑の声に対して

セルゲイは単にクロカンで最高のヨーロッパ人選手であり、そしてトラックの彼の状況は正確な選択によって異なってくる。しかし、私は彼がトラックの5000mで13:00で争える力があると思っている。

今の段階ではエルゲルージ、キプチョゲ、ベケレ、シャヒーンおよび何人かのケニア人に対して、セルゲイは彼らの状態が悪いときだけ勝つことができる。そして、覚えておいてほしいのは、セルゲイは“クロカン選手”としての強いメンタリティを持っており、気温が非常に低いときに好走する。彼にとって冬は最高の季節である。

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