世界最高の1500mのトレーニンググループの秘密:マナンゴイ、チェリヨット、コーチのバーナード・オウマがいかにしてRACを最強のチームに変えたのか? – その2

マナンゴイが1500mの選手として花開いたのは、2014年の4月にナイロビで行われたIAAF世界リレー選手権ケニア選考会のレース後からだった。世界リレー選手権は、その翌月にバハマで開催される予定だった。マナンゴイは、それまでに飛行機に乗ったことがなく、何が何でもケニア代表になりたかった。練習でマナンゴイは良いスプリントをみせていたので、オウマは彼を400mに起用した。それが当時の彼にとって代表入りへの1番良い方法だとオウマは考えていた。

マナンゴイは、故郷のケニア南西部のナロク地区の村に住む家族に世界リレー選手権ケニア選考会についての話をすると、50人もの親族が4台のバンに乗ってナイロビまで2時間半の道のりを、マナンゴイの応援のために駆け付けたのだ。しかし、マナンゴイはそこで7位に終わり、選考会の最後に代表に選出された選手の名前が呼ばれる時、マナンゴイの名前は呼ばれなかった。彼の家族は、みんな途方に暮れた。

マナンゴイの父である元料理人のネルソン・マナンゴイは選考会が終わって息子の名前が呼ばれなかった時、すごく失望していた。彼は私を呼び出して、動揺とイライラとした感じでこう言ったんだ。息子を学校へ戻したいと。すごく感情が高ぶっている様子で、私は答えることができなかった」

オウマはこう話した。

しかし、オウマには計画があった。家族が村へ戻る前に、エリジャの兄弟であるサムとダンに、次の日に会おう約束をとりつけた。

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マナンゴイとオウマはキスムに戻って伝統的な朝食:お粥とサツマイモを楽しむ

オウマは誤解について説明をした。選考のプロセスについてよく知らないマナンゴイの家族の中では、マナンゴイが代表に選ばれなかったことを侮辱と考える者もいた。オウマはそれは違うということを説明した。選考は、エリジャのパーソナリティを否定するものではないと。選考会で良い順位が取れなかったから、代表になれなかったのだと説明をした。

「スワヒリ語で“mzee”とは高齢で尊敬されている人を表す。エリジャの兄弟達に、mzeeに心配しないで欲しいと伝えるように頼んだ。400mはエリジャの本来の種目ではないと。彼のレースはこれからだ。この数か月で、エリジャの本当のレースを観れると伝えた」

2ヶ月後、マナンゴイは夏に開催されるコモンウェルスゲームズケニア選考会の1500mのために、再びナイロビに戻った。世界リレー選手権ケニア選考会の悪夢から立ち直っていなかった彼の家族は、村にとどまってマナンゴイの活躍を祈っていた。マナンゴイはそこで3:35で走り、自己記録を4秒更新し、2位に入ってケニア代表の座を勝ち取った。彼にとって、初めてのケニア代表だった(コモンウェルスゲームズの決勝では最下位)。

2015年、この時はすでに1500mに種目を絞っていたマナンゴイは、やっと才能を開花させた。モナコDLでは3:29で走ってさらに自己記録を更新し、その後の北京世界選手権では銀メダルを獲得した。シーズンの終わりには、故郷の村に戻って祝杯をあげた。そこにはオウマも同行した。オウマはmzeeを見つけ、こう質問した。

「(冗談で)まだマナンゴイを学校に戻したいですか?と聞いたんだ。彼はすごく喜んでいて、涙を流していたよ。Mzeeはその質問には答えてくれなかったが、それが1番の答えだったね」

 

に続く。

 

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レッツラン記事

http://www.letsrun.com/news/2018/08/secrets-worlds-best-1500-meter-training-group-elijah-manangoi-timothy-cheruiyot-coach-bernard-ouma-turned-rongai-athletics-club-powerhouse/

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ダイヤモンドリーグオスロ大会:女子3000mSCでハプニング、男子1マイルでエリジャ・マナンゴイが順当勝ち、男子1500mで地元ノルウェーのヤコブ・インゲブリクトセンが自己新記録も敗れる

IAAF・U20世界選手権3日目:ジョージ・マナンゴイ(ケニア)がスリリングな競り合いを制する – 世界室内王者のサムエル・テフェラ(エチオピア)は5位でメダルを逃す

参考記事

For Manangoi and Cheruiyot, it’s the Rongai Athletics Factor(2017年8月13日)

Training with champions – Rongai Athletics Club(2018年1月22日)

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