プロ陸上選手の年俸:彼らはどれぐらい稼いでいるか?陸上界の謎を解く – その1

2人の長距離オリンピックメダリストの年俸の比較

我々は極めて詳細な数字に辿り着いた。プロ陸上選手の年俸について、ある特定の例から始めてみる。2人の長距離選手を考えよう。

選手Aは現在27歳。

彼は2016年リオオリンピックの銀メダリストである。2017年には世界屈指のマラソンを大会新で優勝。そして2018年には同じレースでそれよりもさらに良い記録で走った。2017年ロンドン世界選手権でも銀メダルと獲得した。彼の自己最高記録は、それぞれ10000m26:57 /ハーフ59:37 / マラソン2:04:06(2017年に2:04:11でも走っている)。

選手Bは現在32歳。

彼は2016年リオオリンピックの銅メダリストであり、2012年ロンドンオリンピックの銀メダリストでもある。2017年のワールドマラソンメジャーズのマラソンで優勝。ちなみに世界選手権ではメダルは獲得していない。彼の自己最高記録はそれぞれ、10000m26:44 / ハーフ59:47(非公認) / マラソン2:06:07。

選手Aと選手Bは、彼らのキャリアの中で3回、同じレースを走っている。

1回目は2016年のリオオリンピック。選手Aが選手Bに2秒差で競り勝った。2回目は2017年のハーフマラソンで、選手Aが選手Bを2:22差で圧倒した。3回目のレースは2人とも途中棄権した。

回答をもらった代理人による、この2人の選手のシューズメーカーによるプロ契約の1年間の推測額は、

選手A:  9万3750ドル
選手B:75万8333ドル

どうしてこうなるのか?

選手Aはエチオピアのタミラト・トラ。選手Bはアメリカのゲーレン・ラップである。

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この、“プロ陸上選手の年俸予想”のプロジェクトをやりたかった理由の1つに、陸上競技での財政面での現実をランニングコミュニティーに伝えたかった、という理由がある。そして、その現実の1つが、その選手がどこの出身かということが大きく関係しているということである(そして、世界中のファンがそもそもその選手を知っているかどうか)。

そう、ラップは世界でも優れたマラソン選手であるが、それに関してはトラも同様である。ラップはSNS(Twitter、Instagram、Facebookなど)を全くやっておらず、自身について滅多にシェアすることはないのにも関わらず、代理人達はラップの年間契約料の推測額はトラの推測額よりも8倍以上の価値があると予想したのである。

実際には、ラップは我々がアンケート調査で設定した25人の長距離選手の中で、1番高額な年間契約料を受け取っているだろう、という結果が出た。エリウド・キプチョゲは、間違いなくラップよりも速く優れたマラソン選手である。いや、キプチョゲは歴史上もっとも優れた選手である。エリウドのトラックでの記録や、これまで獲得したメダルの数はラップよりも良い。

しかし、キプチョゲはケニア出身である一方、ラップはここ10年間もアメリカを代表する長距離選手である。その結果として代理人達は、ナイキはキプチョゲよりも毎年20万ドル以上多くラップに支払らわれているのではないか、と推測したのだ。

(※ この調査はキプチョゲのマラソン世界記録更新前に行われた)

同じように、リオオリンピック1500m金メダリストのマシュー・セントロウィッツも、2018年世界最高の1500m選手ティモシー・チェリヨットよりも年間で10倍の金額を得ていると推測した。ちなみにセントロウィッツは、過去4度のレースでチェリヨットに勝ったことがない。

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