エリウド・キプチョゲが世界記録を狙って再びベルリンへ:カギとなるのは気象条件とライバルの動向

ベルリンマラソンが今週末の日曜日に開催される。つまり、日曜日に男子マラソンの世界記録への挑戦が行われるということを意味する。この6回の男子マラソンの世界記録は全てベルリンマラソンで樹立されている。2003年、初めて男子マラソンで2:05の壁が破られた。2008年には2:04の壁が破られた。そして、2014年にはデニス・キメット(ケニア)によって初めて2:03の壁が破られた。現在の世界記録である2:02:57という記録である。

マラソンの公認記録の上位8つのうち、その7つはドイツの首都、ベルリンで出された。過去9回のサブ2:04がベルリンで達成されている。ベルリン以外の他の大会を見ると、サブ2:04は合わせても6回(非公認コースのボストンマラソンの2011年大会を含めると8回)だけである。ポイントは、ベルリンが“高速コース”だということだ。

21764938_10209861873293119_5150731398858816557_n
©︎2017 Steffen Hartz

だから、エリウド・キプチョゲ(ケニア)は過去6年間で4回もこのベルリンマラソンを走っている(今年走ることを含んで)。彼がどんな記録を出そうとも、“世界最高のマラソン選手”という位置は確立されている。キプチョゲは、これまで10回マラソンを走って9度優勝している(Breaking2を除く)。現在、マラソン8連勝中で、リオオリンピックでも優勝している。

彼の“自己最高記録”である2:00:25は、特殊なペーサーと給水方法により公認記録とはならなかったが、しかしそれであっても素晴らしい記録である。おそらく、これまでで1番素晴らしいパフォーマンスだった。しかし、日曜日にもしキプチョゲが世界記録を更新したとしても、彼に対する見方は変わらないだろう。過去にも、キプチョゲには2:02:57を切って走る力があったと思っている。

しかし、彼が世界記録をまだ破れていないといことは、キプチョゲというよりは、“マラソン競技”の難しさ、それ自体を物語っているように思う。

Embed from Getty Images

マラソンの世界記録を出すために必要なもの。それは、並外れた身体能力である。キメットが世界記録を出した時、彼の体の状態はとてつもなく優れていたことは間違いない。とはいえ、2014年のキメットは歴史上最も状態が良い選手だったかというと、必ずしもそうでもない。

しかし彼は、気温、風、ペース、他のライバル選手の顔ぶれ、全ての要素が“ほぼ理想”ともいえるレースを走ることができたのである。暑すぎもなく(レース当日は最高気温約20℃)、雨も降らなかった。風もほぼなく、レースは前半61:45という速いペースで進んだが、速すぎるほどのペースでもなく、最初5kmで体力を消耗させることもなかった(最初5kmは14:41という理想的な入りだった)。

ペースメーカーが走るのをやめた30km以降も、ペースを維持し続けるたのに良いライバル、エマニュエル・ムタイ(ケニア)もいた。彼の調子もキメットと同じぐらい良かった。これらの要素に、並外れた体の調子の良さが合わさると、世界記録がうまれるのである。しかしその状況というのはすごく変わりやすいものである。

Embed from Getty Images

一般的に、1年に2回しかマラソンのレースを走らないとなると、キプチョゲのようなマラソン選手であっても、それらの要素どれか1つでも欠けた際に埋め合わせができるほどの状態でないこともある。自分ではコントロールできない部分で世界記録を逃してきた“ずば抜けた才能”のある選手は、キプチョゲだけではない。ジョフリー・ムタイ(ケニア)を覚えているだろうか。

ムタイにとって2011年はおそらく最高の年だった。4月のボストンマラソンでは、追い風を味方につけ当時のマラソンの最速記録である2:03:02を叩き出した。しかし、ボストンマラソンは下り勾配の片道コース(非公認コース)のため世界記録として公認されなかった。

Embed from Getty Images

そしてムタイはその後の秋のニューヨークシティで積極的な走りをして2:05:06というとてつもない大会記録を出した。彼は今でもニューヨークシティの難コースで2:06を切った唯一の選手である。ニューヨークシティでは2:07を切った選手でさえも、ジョフリー・ムタイの他にはエマニュエル・ムタイの2:06:28(2011年)しかいないのである。

このジョフリー・ムタイと、2011年に当時のマラソンの世界記録である2:03:38をベルリンで出したパトリック・マカウ(ケニア)を比較しよう。マカウは間違いなく絶好調だったが、ムタイがその秋にニューヨークではなくベルリンを走っていれば、マカウムタイに勝つことはむずかしかっただろう。

マカウの2:03:38という記録は当時の世界記録であるが、それ以来5人の選手がこれより速い記録をベルリンで出している。しかし、ニューヨークでムタイの大会記録に迫る選手は誰も出ていない。つまり、記録を出すべきコースで、最高のパフォーマンスをしなければならない。


エリウド・キプチョゲのキャリアを振り返ると、これまで世界記録を出していない。2015年ロンドンマラソンで2:04:42で走って優勝した時、彼はその時点で世界最高のマラソン選手のタイトルを手に入れた。そして、それ以来彼は常に世界記録に1番近い男である。ならばなぜ、まだ世界記録が出ていないのか?

2015年ロンドンマラソン以降のキプチョゲが走った6つのマラソンを以下で考察してみる。

2015年ベルリンマラソン

Kipchoge_Eluid-Berlin151-e1443360058340
シューズのインソールがはみ出したために世界記録更新ができなかった可能性がある

結果:優勝(2:04:00)【動画

なぜキプチョゲは世界記録を更新できなかったのか:ナイキのキャッチコピーとは逆行してしまったから。 “シューズが機能しなかった”

レースの序盤にキプチョゲのシューズのインソールが外れ、シューズの後ろから飛び出した状態になった。彼は、その後インソールが飛び出した状態で残りのレースを走った。

「インソールがとれてしまったけど、それをはずす暇がなかった。ソールなしで走ると足への負担が大きくなるし、1歩ごとに痛みがある」

キプチョゲはロイター通信の記者にそのように語った。キプチョゲはこのレースを2:04:00で走ったが、ソールが外れるという事態が起きなければもっと速く走れたはずだ。

2016年ロンドンマラソン

Screenshot-429-400x225
世界記録まであと8秒に迫ったが悔しそうにフィニッシュ

結果:優勝(2:03:05)自己新記録【動画

なぜキプチョゲは世界記録を更新できなかったのか:世界記録よりもレースで勝つことを狙っていたから。

キプチョゲを含んだ先頭集団は、世界記録ペースで中間地点を通過した(61:24)。レースは次第に、キプチョゲ vs スタンリー・ビウォット(ケニア)の争いになり、30km地点でもまだ世界記録ペースで進んではいたのだが、2人とも早い段階で仕掛けるリスクをとらずペースが落ち着いた。

それからラスト2km地点までペースは落ちたが、キプチョゲがラスト1マイルを4:38(2:52.8 / km)で走ってリードを奪った。終わってみればビウォットに46秒差をつけたことを考えると、(30km以降でお互いに牽制しなければ)キプチョゲはその日2:03:05より速い記録で走れたと考えられる。ここでの記録は今でもキプチョゲの自己記録となっている。

2016年リオオリンピック

結果:優勝(2:08:44)【動画

なぜキプチョゲは世界記録を更新できなかったのか:※オリンピックの舞台だから。

(※オリンピックは、ペーサーがいない選手権レースの象徴である)

リオの暖かい気候や湿度などを考えてもそうだが、何よりここは“オリンピックでのマラソン”の大舞台でもあった。

Embed from Getty Images

選手がオリンピックのマラソンの舞台でペーサーの助けを借りずに世界記録を破るということは、これまでのスポーツの歴史における最も大きな成果の1つとなるだろう。キプチョゲでさえもこのような偉業は達成できず、その代わりに巧みなレースを展開し、銀メダルを獲得したフェイサ・リレサ(エチオピア)を以下を圧倒した。

レース結果:Eliud Kipchoge Cements His Status As The World’s Greatest Marathoner As Galen Rupp Doubles Back From The 10K To Win Bronze

2017年Breaking2

Kipchoge_EluidR-Sub2Hr17-290x400
2:00:25で42.195kmを走ったキプチョゲを胴上げするペーサーたち

結果:優勝(2:00:25)【動画

なぜキプチョゲは世界記録を更新できなかったのか:マラソン2時間切りへの“挑戦”は非公認記録として扱われているから。

この3人の“タイムトライアル”では、キプチョゲは通常のマラソンのレース中には得られないいくつかの有利な状況で走っていた。次々と交代するペーサーたちによって作り出された正確なペースと風除けの効果、そして自転車に乗るサポーターからの給水サポート。特に、ペーサーたちによる矢印型のフォーメーションは風除けの効果(エネルギーロスの減少・節約)をもたらし、キプチョゲの記録に貢献した。

これらの効果によって作り出された革新的なペースによるレース展開は2時間切りを狙うキプチョゲをアシストするにふさわしかったが、それが一体どれぐらい彼にとって記録の伸びをもたらしたのどうかは正確には測ることができない。この“レース”はキプチョゲの最高のレースであった可能性は高いが、それでもIAAFの公認記録としては認められない(公認の世界記録にはならない)。

2017年ベルリンマラソン

結果:優勝(2:03:32)【動画

なぜキプチョゲは世界記録を更新できなかったのか:雨の影響

このレースはキプチョゲにとって世界記録更新へ向けての“3度目の正直”であり、同じく世界記録更新を狙うウィルソン・キプサング(ケニア)とケネニサ・ベケレ(エチオピア)との三つ巴となった。彼らは中間点をほぼ正確に世界記録ペース(61:29)で通過したが、ベケレキプサングが途中棄権となり、その後初マラソンのグエ・アドラ(エチオピア)とのデッドヒートとなった。

22139991_10209890739054745_1407135302_o
©︎2017 Steffen Hartz   路面が濡れており気温の低い厳しいコンディションだった

ラスト5kmのデッドヒートでは一時、アドラがリードする場面もあったが、キプチョゲが貫禄を見せつけアドラを引き離して2:03:32で勝利を収めた。印象的なデッドヒートでかつ好記録であったが、雨の影響で世界記録の更新は次回以降にお預けとなった。

「5km過ぎで世界記録の更新は難しいだろうと思っていた」

レース後にそう話したキプチョゲは、“雨によって路面が滑りやすかった”ことも付け加えた。

「路面がたくさんの水たまりで濡れていたのを見て… その時が、世界記録の更新が難しいことを悟った時だった」

レース結果:2017ベルリンマラソン:キプチョゲ (2:03:32) が初マラソンのグエ・アドラ (2:03:46)を抑えて優勝 – 世界記録への挑戦は次回に持ち越された

2018年ロンドンマラソン

Screenshot-2018-04-22-at-06.05.24-400x225
気温の上昇とハイペースの影響に後半悩まされた

結果:優勝(2:04:17)【動画

なぜキプチョゲは世界記録を更新できなかったのか:高い気温(フィニッシュ時は晴れ・21.7℃まで上昇)と、考えられないような高速ペースでレースが進んだため。

仮に、このレースが程よいペースで進んでいたとしても、(比較的涼しい)ロンドンにおいてもこのように気温が上がってしまえば、世界記録を樹立するのは難しいだろう。

しかし、そのようなコンディションのなかで、最初の1マイルを4:22(2:42.8 / km)、最初の5kmを13:48(2:45.6 / km)、中間地点を61:00(2:53.5 / km)という※ 考えられないような高速ペースでレースは展開された。

(※ いずれの通過記録も公認大会のマラソンでの過去最速記録)

そして、この日は世界記録が樹立される見込みがなかった。それでもキプチョゲは後半のペースダウンを最小限に食い止め、シュラ・キタタ(エチオピア)を32秒引き離して優勝を飾った。

レース結果:2018ロンドンマラソン:男子はキプチョゲが2:04:17で優勝、女子はチェリヨットが世界歴代4位の2:18:31で優勝


すべてとは言わないが、過去ほとんどのレースにおいてキプチョゲは世界記録が出せる状態であったといえる。しかし、何らかの要素が彼の世界記録更新を阻止してきた。シューズや天候、レース展開。日曜日、キプチョゲは再度世界記録に挑戦する。彼が世界記録を出す可能性はどのぐらいなのか。

まず、体の状態が良くなければならない。体の状態は、キプチョゲ自身がコントロールできるし、彼は体調管理をしっかり行う選手である。最近では故障をしたこともほとんどないし、自身のトレーニングを堅く信じている。コーチであるパトリック・サングへは揺るぎのない信頼を置き、どのレースでも最高の状態で自信をもって臨んできている。キプチョゲはマラソンのレースにおいて何が必要かを知っているし、彼の代理人であるバレンタイン・トゥロウは、今回のベルリンマラソンに向けてキプチョゲが質の高いトレーニングを積んでいると語った。

エリウドは、すごく真剣にトレーニングに取組む選手。自分の練習を真剣に捉えている。自分ができること、できないことにも焦点をあて、それを受け入れるんだ。彼がコントロールできないことには、彼はエネルギーを費やさないんだ」

トゥロウはそう語った。

もう1度述べるが、世界記録が出る舞台はベルリンに整っている。トゥロウが言うには、レース当日のコンディションが良ければ、キプチョゲは中間点を61:00を切る速さで入る予定で、彼には3人のペーサーがつくという。サミー・キトワラ(ハーフ58:48 / マラソン2:04:28)、ジョスファット・ボイト(ハーフ59:19)、バーナード・キプケモイの3人である。しかしトゥロウはこれまで、キプチョゲのこの日曜日の記録を大胆に予想する人々を多く見てきた。

エリウドの調子はいいが、彼はこれまでもずっと調子は良かった。もちろん、速いペースで良い記録を狙っているが、レース当日のコンディション次第だ。レースがどのような展開になるかは、当日のコンディションによって違ってくる」

トゥロウはこのように語った。

コンディションは一体どうなのだろうか。あと5日間、天候はよくなりそうだ。予報によると、日曜日の最高気温は※約23 〜 24℃、風速8mph。

(※キプチョゲは11時20分までにはフィニッシュすることが予想される)

この条件では暑すぎるし風も強すぎる。しかし、スタートは現地時間朝の9:15、土曜日の夜から日曜日の朝にかけては約11℃前後。レース中の気温がそこまで上がらない可能性もある。しかし、レース終盤で気温が約21℃前後まで上がるとなると、後半のペースダウンに繋がる可能性もある。

ベストなコンディションは、気温10℃前後で風なし(キプチョゲがBreaking2を走った時と同じ条件)。気温、風のどちからの数値が上がれば、それだけ速く走ることは難しくなる。キプチョゲが最高の状態であれば、世界記録を出すのに完璧なコンディションは必要なくなるかもしれない。しかし、それでも天候は良いに越したことはなく、今年の天気はそこまで良くないと思われる。

ライバルの選手の存在も忘れてはならない。ライバルの選手の存在は良い方にも悪い方にも働く。4年前のベルリンマラソンで、エマニュエル・ムタイはレース後半からデニス・キメットの世界記録をアシストする走りをした。しかし、2016年ロンドンマラソンでのキプチョゲvs.ビウォット(30km以降牽制してペースが落ち着いた)や、2016年のベルリンでのベケレvs.キプサング(35〜40kmは14:50台後半までペースが落ちた)など、ライバル選手の存在はマラソンにおいて常に手助けになるとは限らない。

Embed from Getty Images

36歳のキプサングもベルリンに戻ってくる。彼も良い記録を出せる力はまだあるが、最近のキプサングは良い時もあるが悪い時もあるムラのある選手となっている。キプサングは過去4回、きちんと調整して臨んだマラソンにおいて、2レースで好成績を残している(2017年東京マラソンを2:03:58の大会新記録で優勝、2017年ニューヨークシティを2:10:56で2位)。そして、2回の途中棄権(2017年ベルリン、2018年東京マラソン)。

もし誰かがキプチョゲを破るとしたら、キプサングがその最有力である。キプサングキプチョゲに勝ったことのある唯一の選手で、それは2013年のベルリンマラソンだった。しかし、それはどうやら起こりそうにない。他の選手は、ケニアのエリウド・キプタヌイ(2015年ベルリンで2:05:21の記録でキプチョゲに次ぐ2位でゴールした。しかし、それ以来2:07を切っていない)や、アモス・キプルト(自己記録2:05:43で、今年2月の東京マラソンで3位)、そしてエチオピアのアベラ・クマ(2月のロッテルダムマラソンで自己記録2:05:50)などがいる。

キプチョゲのマラソンでの連勝はいつかはストップするだろうし、過去2回のマラソンではキプチョゲの走りにもわずかな陰りが見えたが、それでもなお彼以外の選手の優勝を考えるのは馬鹿げた考えだといえる。ベルリンでの1番の戦いは、キプチョゲと記録との争いとなるだろう。

キプチョゲはその“記録”との戦いに負けると、これまでの歴史は物語っている。世界記録を出すためには、たくさんの要素を味方につけなければならない。しかし、コンディションが良ければ、世界記録を出すだけの調子である。もし世界記録を出せなかったとしても、この先のマラソンで良い記録を出す力がまだキプチョゲに残っていると、彼のトレーニングキャンプの仲間たちは信じている。

Embed from Getty Images

なぜならば、マラソンとはとても過酷なスポーツであり、1人の選手が1、2年以上も世界1位の座にいられる競技ではないのだ。キプチョゲは、そんなマラソン競技において現時点で3年以上は世界トップの座に君臨している。2014年2度のマラソンで優勝していることを考えると、それ以上長い間マラソン界でトップに君臨している。トゥロウへのインタビューの最後に、キプチョゲが現在のレベルで、あとどのぐらい戦えると考えているか、聞いてみた。

「彼のトレーニングを見ていると、エリウドはいまだに学び続けているし、マラソンそのものや、マラソントレーニングをより深く理解しようとしている。選手のキャリアの長さは、身体的なものではなく、もっともメンタルな部分によるものが大きいと考えている。今、エリウドはかなりベルリンに向けて集中していて、陸上のトップレベルを渇望している。その状況はすぐには変わらないだろう」

トゥロウはそう述べた。

キプチョゲに衰えのサインはないのだろうか?

「衰えのサインはないよ。その逆で、彼は常に強くなり続けている」

これはキプチョゲの代理人の言葉であり、キプチョゲに衰えのサインがあるとは言わないだろう。

陸上界では、モンツァで出したBreaking2での2:00:25の後、キプチョゲは決して同じ状態にはなれないだろうと信じている人もいくらかはいる。確かにそれも事実である。2017年ベルリンと2018年ロンドンで優勝したものの、僅かながらも力の陰りのサインを見て取ることができた。しかし、トゥロウは、彼の選手が世界記録を狙っている同じ週のインタビューで、キプチョゲの力の衰えについて考えるはずもない。

これまでで明確なことは1つある。“これまでで1番最速の選手”が必ずしも“これまでで1番最高の選手”ではないということである。

日曜日に彼が2:02:57より速い記録 = 世界記録を出したとしても、キプチョゲのこれまでの功績は大して変わらないだろう。キプチョゲはマラソン界において最高の選手であり、彼の自己記録が2:02:05だろうと2:03:05だろうと、その事実は変わらないのである。

おそらくキメットの世界記録はもうしばらく残るだろう。しかし、ベルリンでの天候が完璧であれば、世界記録が出るかもしれない。エリウド・キプチョゲが世界記録を破れば、“1番最高の選手”と“1番最速の選手”が、ベルリンで一致することとなるのだ。

 

レッツラン記事

http://www.letsrun.com/news/2018/09/eliud-kipchoge-chasing-world-record-berlin-whether-gets-not-control/

関連記事

“史上最強”から“史上最速”に到達 – 2:01:39 – エリウド・キプチョゲが世界新記録でベルリンマラソン2連覇

エリウド・キプチョゲのマラソン世界新記録樹立を影で支えた人物:ガッツポーズを決めるドイツ人の“給水マン”に話を聞いた

数字で見るエリウド・キプチョゲの快挙、偉大なるグラディス・チェロノ、長距離に転向するシファン・ハッサン

2:01:39の記録が持つ意味:ベルリンマラソンでの快挙によってエリウド・キプチョゲが男子マラソンにおいての“世界記録追求の時代”に終止符を打った

2017ベルリンマラソン:キプチョゲ (2:03:32) が初マラソンのグエ・アドラ (2:03:46)を抑えて優勝 – 世界記録への挑戦は次回に持ち越された

2018ロンドンマラソン:男子はキプチョゲが2:04:17で優勝、女子はチェリヨットが世界歴代4位の2:18:31で優勝

世界記録の歴史:ベルリンで記録された男子マラソンの世界記録を振り返る

 

〈 TOP 〉

広告

エリウド・キプチョゲが世界記録を狙って再びベルリンへ:カギとなるのは気象条件とライバルの動向」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: “史上最強”から“史上最速”に到達 – 2:01:39 – エリウド・キプチョゲが世界新記録でベルリンマラソン2連覇 – LetsRun.com Japan

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中