ヤコブ・インゲブリクトセンが欧州選手権の5000mを13:17.06(欧州U20新記録)で制して1500mとの2冠を達成

第1回から数えて84年の歴史を誇る陸上・欧州選手権において、未だかつて、男子も女子も、17歳も117歳も、1500mと5000mの2冠を達成した選手はいなかった。しかし、ノルウェーのヤコブ・インゲブリクトセンは勇者である。いいえ、彼はまだ“少年”ともいえる。彼はトラックレースにおいて全てのステップで歴史的快挙をいとも簡単に達成してしまう。現在17歳のインゲブリクトセンは、彼がベルリンで昨夜の1500m優勝をもって、史上最年少の欧州王者になることをこの長い歴史が許した。

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インゲブリクトセンは10代の少年の顔立ちであるが、そのレースぶりは成熟した大人のようなものである。

彼は今夜の5000mを13:17.06の欧州U20新記録で優勝した。それは、昨夜の1500m決勝のレースぶりと同じように、ラスト1周の圧倒的なスパートの前から先頭に立って主導権を握り、そのまま逃げ切るというものだった。

しかし、昨夜のレースとは異なって、インゲブリクトセンが電光掲示板の結果を確認するまでにすでに勝利の喜びをあらわにしていた。彼のラスト1周のラップ、54.05は他の誰よりも優れたものだった。

ヤコブの兄で2012年欧州選手権男子 1500m金メダリストのヘンリックが、13:18.75で銀メダルを獲得し、今大会の10000m金メダリストの、フランスのモーハド・アムドゥーニが13:19.14で銅メダルを獲得。ヤコブの優勝記録は大会史上2番目に速い記録だった。ジャック・バックナーが1986年に記録した13:10.15に次ぐ記録であった。

モー・ファラーが去年トラックから引退した現在では、この種目においての圧倒的なスター選手 – そのイスが空いていた。ヤコブ・インゲブリクトセンはまだまだそのスパイクでの潜在的なキックのポテンシャルを持っているが、彼はすでに世界規模の選手として大成している。そうだ、現在の欧州で最もホットなノルウェーの17歳。まだ幼い少年には、彼の父でコーチでもある※ Gjert Arne Ingebrigtsenが、昨夜の1500mの祝杯を温かいミルクであげるように求めた。

(※Gjert = Gert, ノルウェー語でゲルト。しかし“あまり強く”発音しないので = ゲットッ)

【レースハイライト動画】

【レース結果】

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【通過記録】

  • 1000m:2:42.56
  • 2000m:5:24.25(2:41.69)
  • 3000m:8:04.91(2:40.66)
  • 4000m:10:48.34(2:43.43)
  • 5000m:13.17.06(2:38.72)
  • ※ラスト3000m:7:51.40、ラスト2000m:5:09.76、ラスト1周54.09

※ (どれぐらい速いかの比較のために)この13:17.06よりも速く走った日本のケニア人留学生はチャールズ・ディランゴ(13:15.44)しかいない。

17歳の少年は欧州最高の選手である

ヤコブ・インゲブリクトセンがもしアメリカ人だったら、来月に高校の3年生になるだろう。アメリカのアラン・ウェブが18歳の高校3年の5月に1マイルを3:53で走った時、ファンはイカれたように熱狂した。インゲブリクトセンはすでに1マイル3:52の記録(そして1500mは3:31)を持っており、現在は1500mと5000mの欧州タイトルを持っている。 彼が今年達成したことは、限りなく“ハンパない”

インゲブリクトセンは今回の優勝の喜びを体で表現した

1500mではインゲブリクトセンはホームストレッチからリードしており、その後、フィニッシュ時に接戦となり、確定するまでに時間を要した。彼はフィニッシュ後に優勝を確信していなかったが、1分間あまりの間で優勝を確認し、喜びをあらわにした。今夜はまったくもって別の顔立ちだった。ヤコブはフィニッシュ時に大きな笑みを浮かべた。17歳の少年は今や欧州最高の選手であり、今や彼はそのポジションを楽しんでいる。

インゲブリクトセンはいとも簡単に2冠を達成した

今年1500mを3:31.46で走っている選手(ヘンリック)が、5000mでも13:16.97で走っていることを考えると、おそらく、このヤコブの記録は想定内の記録であると考えられるが、インゲブリクトセンはわずか17歳であり、現在5000mは彼のメインの種目ではない。 このレースで最も印象的だったのは、彼がラスト1周の完勝の展開をいかに簡単に楽に作り出せたか、ということである。

多くの選手はレースの中盤から先頭に立つリスクを恐れているが、インゲブリクトセンは1番若い選手だったにもかかわらず1500mと5000mの両方の決勝でそれを成し遂げた。インゲブリクトセンは、実際にラスト1周で簡単に勝ったように見えるが、実は彼はレースの中盤でヘンリックとハイタッチをしていた。

今季のこの後の展望

今回と同じように(良い勝負をした、という意味で)、インゲブリクトセンは今年のU20世界選手権の1500mで2位で、5000mで3位だった。我々は今季のこの後の展望をしてみたいが、彼が今季のレースを走る機会はこれからそんなに多くないかもしれない。1500m / 1マイルでダイヤモンドリーグポイントを獲得するレースはあまり残っておらず、インゲブリクトセンは現在DLポイントで14位である(DLファイナルには上位12位が進出)。

彼がDLファイナルに進出するために、彼の頭の中には数名を引きずり下ろすことも想定しているだろう。次の土曜日に開催されるバーミンガムDLでは非ダイヤモンド種目の1マイルが開催され、彼が望むならマシュー・セントロウィッツとそこで競り合うことができる(セントロはDLファイナルには出場しない)。

レッツラン記事

http://www.letsrun.com/news/2018/08/best-distance-runner-europe-17-years-old-jakob-ingebrigtsen-runs-54-09-final-lap-complete-euro-15005000-double/

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