IAAFが理事会をブエノスアイレスで開催:① 国籍変更凍結プロセスの見直し ② 2023年にブダペストで世界選手権開催の方針 ③ ドーピングが蔓延している国の代表選手に対してドーピング検査の更なる強化などを発表

この2日間、IAAFはアルゼンチンのブエノスアイレスで理事会を開催。そのハイライトとして、国籍変更に関すること、 ロシアへの継続措置、そして2023年世界選手権の開催地の決定、(2020年U20世界選手権の開催地の決定=ケニア・ナイロビ)などが含まれる。

(昨日の)午後、IAAFは記者会見を開き、セバスチャン・コー(Sebastian Coe、IAAF会長)が述べた今回の理事会で取り決められた記者会見の内容(動画)の要約は以下である。

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出典:IAAF記者会見より

国籍変更凍結プロセスの再度の見直しへ

2017年2月、IAAFは選手の国籍変更に関するプロセスの変更に踏み切り、そのプロセスの凍結を宣言した。選手が代表選手として競合するフィールドにおいて、その国籍を変更することへ対処するものである。その目的は、トルコやバーレーンなどの国が、若いアフリカ選手たちの才能を金銭で要求、代表選手として国際大会で競わせることへの対処である。この凍結によって ※双方に影響をもたらした。

(※引き抜こうとする国と引き抜かれる選手 = 需要と供給)

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2009年ヘルシー・キドニー10km

注目すべき1つの例として:過去16年間アメリカに住み(アメリカ市民権獲得)、過去2回全米選手権に出場したが、全米代表になれなかったケニア出身のアメリカ人、ハロン・ラガトの存在が挙がる。※Flo Track参考記事

(※ 3000mSCの選手であるハロン・ラガトの国籍は現在アメリカであるが、IAAF選手名鑑の彼のページのURLにはkenyaが含まれている = ケニアからアメリカに帰化した。今年の世界ハーフマラソン選手権で全米代表に選出されるほどの記録を今年1月のヒューストンハーフ(←レッツランジャパン記事)で残したが、この凍結ルールの影響でラガトは全米代表として世界ハーフに出場することができなかった。注釈:別人であるバーナード・ラガトは全米代表して世界ハーフに出場した)

コー氏は、今回の理事会でこの一連のプロセス凍結の解除(見直し)を発表。来週にIAAFのウェブサイトに詳しく掲載されるが、コー氏は4つのポイントを説明した。

  • プロセスの運営方法の見直しに関する専門チームの設立
  • 選手の国籍変更において、国が永久的な市民権獲得の権利を提供しているということが証明できる明確な証拠の提出を国に求める
  • 当該選手が帰化した国で代表選手となるために、その権利を譲渡するまでに“最低3年間”の待機期間を設ける
  • 選手は1度のみ国籍変更を認められ、20歳未満で国籍変更は認められない(競技的なベースで)

ブダペストで2023年の世界選手権を開催することになるだろう

2019年にドーハ、2021年にユージンでIAAF世界選手権が開催されることが決まり、次のIAAF世界選手権は2023年に開催される。そしてIAAFはハンガリーのブダペストに向かう準備ができている。

「これまでで欧州の候補都市との議論を経て、今回の理事会では2023年にブダペストでIAAF世界選手権を開催するという勧告を承認した。しかし、ここではっきりさせておきたいことは、開催へのプロセスとは技術的、財務的、リスク評価等の分析を経て、その分析結果が12月のIAAF理事会に提出され、その協議を持って(ブダペスト世界選手権開催への)最終的な決定が下される」

以上のようにコー氏は述べた。

仮に、今回の開催地を決定するにあたって、“欧州の都市の優位性がある”にしても、なお欧州大陸以外での開催の可能性も無きにしも非ずである – IAAFはこれまでの古典的な入札プロセスを廃止したことを記憶している – しかしながら、ブダペストが2023年世界選手権の開催地に決定する可能性が高い。

1983年に第1回IAAF世界世界選手権がヘルシンキで開催されて以来、欧州大陸では16回中11回もの開催となっているが、欧州以外の大陸で2回連続開催されたことは1度もなかった。しかし、2019年にはアジアのドーハ、2021年には北米のユージンで開催することが決定しており、2023年に欧州で再び開催される可能性が高い。

ブダペストは屋外競技において、IAAF世界選手権やオリンピックを開催した実績はないが、2004年IAAF世界室内選手権を開催している。

(※最近ではブダペストは2024年オリンピックの招致活動に参戦していたが、途中で断念した)

IAAFはダイヤモンドリーグのサーキットにおいて同一メーカーの独占的な同一ユニフォーム着用などに対して問題提起。その事態を“修正したい”との考えを示す

Embed from Getty Images

ナイキやアディダスのような大手スポーツメーカーが、それぞれプロ契約している選手たちに年度ごとの同一のユニフォームを着用しなければならない、ということに関して、我々LetsRun.comでは、これまでの長い間それについて不満を抱いてきた。

しばしば、ダイヤモンドリーグでの中長距離種目では、まったく同じユニフォームを着たエチオピア人とケニア人の集団で構成されている。これらの選手の多くのバックボーンはあまり知られていないので、カジュアルな陸上ファンにとってはケニア人、エチオピア人、東アフリカ系ランナーというくくりでまとめてしまう。

そして、それらのすべての選手に対して同一のユニフォームで統制(シューズの配色を揃えることも然り)することによって、  ナイキとアディダスは暗黙の了解のうちにこの、レース内での独占的なプロモーション方法を推進している。

(※ ナイキとアディダスのユニフォームは違うが、2013年からのどのような年代においてもこれまで似たようなデザイン・配色のユニフォームだったことは不気味な事実である)

もちろん、これは中長距離種目だけに限定されるものではないが、(DLやロードレースも含めて)中長距離種目には数十人の選手が集団を束ねることがあるため、それがこの問題の最も重要なポイントである。

(※レッツラン掲示板:ナイキの独占的なプロモーションはもう見飽きた

このメーカーによる独占的なユニフォームやシューズの統制は 2013年に確認され始め、それから5年が経過する(それまではそうでなかった)が、それは依然として大きな問題である。幸いにも、IAAFも我々の主張を察知しており、コー氏がダイヤモンドリーグの変革を始めようとしているので、この分野において今後の変化が予想される。

「我々は今、この問題を取り締まるためのグループの準備をしている。これから変化がある。 この問題はスポーツのために良いものをもたらさない」

コー氏はこのように述べた。

IAAFは国際レベルの選手を対象に“ドーピングが蔓延している”と示唆されている国の選手に対して競技会以外で3つのドーピング検査を要求する

コー氏はスポーツのより良い発展のため、各国の陸上競技連盟に対して、いくつかの新しいアンチドーピング規則を発表。各国の各競技連盟は今後、3つのカテゴリに分けられる。

  • カテゴリーA:ドーピングのリスクが最も懸念される連盟
  • カテゴリーB:国際レベルでの競争力のある連盟
  • カテゴリーC:国際レベルの選手がほとんどいない連盟

「ケニア陸連、エチオピア陸連、ベラルーシ陸連、ウクライナ陸連の4つの連盟に関してはカテゴリーAに指定され、このカテゴリーはドーピングのリスクが最も懸念されるカテゴリーである。これらの連盟の代表選手は、IAAF世界選手権またはオリンピックの10ヶ月前に少なくとも3回の競技会以外でのドーピング検査を受ける必要がある」

コー氏はそう述べた。

 

レッツラン記事

http://www.letsrun.com/news/2018/07/iaaf-unfreezes-transfer-allegiance-process-wants-fix-problem-identical-kits-russia-still-banned-budapest-2023/

 

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