2018ボストンマラソン男子展望:ゲーレン・ラップが前回王者のジョフリー・キルイにリベンジを果たせるか?

(※第122回ボストンマラソンは、4月16日(月)日本時間22:32に女子レースがスタート、23:00に男子レースがスタートの予定)

ゲーレン・ラップのボストンマラソンデビューとなった1年前のボストンマラソンで、ラップは1983年以来のアメリカ生まれの選手としての優勝を狙ったが、24歳のジョフリー・キルイに21秒差で負けた。ジョフリー・キルイはボストンマラソンで優勝し、そして昨年8月のロンドン世界選手権のマラソンでも優勝し、レッツランが選ぶ2017年の男子最優秀マラソン選手に選出された。

今年のボストンマラソンもラップキルイの戦いになる可能性は高いが、その他にも強豪ぞろいである。2016年リオオリンピック10000mの銅メダリストで、昨年のドバイマラソンで大会新記録での優勝、ロンドン世界選手権のマラソンではキルイの後ろでゴールした、エチオピアのタミラト・トラ。また、同じエチオピアのレリサ・デシサレミ・ベルハヌは、過去にボストンマラソンでの優勝経験がある選手である。

そして、WMMで初優勝を虎視眈々と狙う多くのケニア勢もいる。ノバート・キゲン、エバンス・チェベト、フェリックス・カンディ、そしてフィレモン・ロノ。この4人はみな2017年に自己新記録をサブ2:07で出している。

これら全てを考慮すると、2018年の男子マラソンは確実に2017年よりも強い選手が揃っている。2017年のボストンマラソンの出場選手の中には、その前年にサブ2:07を達成した選手は4人しかいなかった。今年は、2017年にサブ2:07を達成した選手が5人いるが、その中に優勝候補のキルイラップは含まれていない。

去年のレースでは持ち記録の上位10人のうち、去年のボストンマラソンから遡って2年以内に自己記録を出した選手は3人だけで、3年以内に自己記録を出した選手は5人のみだった。しかし、今年のボストンマラソンにおいては、過去2年のうちに自己記録を出した選手が、持ち記録の上位10人のうちに7人もいる。

男子のレース展望では、ラップと他の海外選手の優勝の可能性について述べていく。

 

【男子招待選手】

選手 国籍 自己記録 備考
タミラト・トラ エチオピア 2:04:06 ’17ドバイ大会新で優勝、ロンドン世界選手権銀メダル
レミ・ベルハヌ エチオピア 2:04:33 ’16ボストン優勝、昨年は途中棄権
レリサ・デシサ エチオピア 2:04:45 ボストン優勝2回、’17ニューヨークシティ3位
ノバート・キゲン ケニア 2:05:13 昨年はマラソンで2:06と2:05
ウィルソン・チェベト ケニア 2:05:27 アムステルダム優勝3回、’14ボストン2位、昨年は5位
エバンス・チェベト ケニア 2:05:30 WMMで2回の4位以内、バレンシアで自己記録更新
フェリックス・カンディ ケニア 2:06:03 この3回のマラソンですべて2:06台、’17ベルリン4位
ジョフリー・キルイ ケニア 2:06:27 ’17ボストン優勝、ロンドン世界選手権金メダル、レッツラン2017年男子最優秀マラソン選手
フィレモン・ロノ ケニア 2:06:52 大会新、自己新で10月のトロントマラソンを2連覇
川内優輝 日本 2:08:14 今年すでにマラソン3勝、2月には2:11で走っている
アブディ・ネゲイ オランダ 2:08:16 ’17アムステルダム9位でオランダ新記録
ルサフォ・エイプリル 南アフリカ 2:08:32 ボストンに2回出場しどちらも13位
アルネ・ガビウス ドイツ 2:08:33 ’17フランクフルト6位
アブディ・アブディラマン アメリカ 2:08:56 40歳であるが’17ニューヨークシティではアメリカ人トップ
ゲーレン・ラップ アメリカ 2:09:20 ’17ボストン2位、’17シカゴ優勝、リオオリンピック銅メダル
リード・クールセット カナダ 2:10:28 38歳にして’17福岡国際で2:10
ライアン・ベイル アメリカ 2:10:57 ’17ベルリン2:12で8位
スティーブン・サンブ ケニア 2:11:07 ’16、’17シカゴ5位
エリック・ギリス カナダ 2:11:21 リオオリンピック10位
エルカナ・キベット アメリカ 2:11:31 初マラソン2:11:31、それ以来良い走りができていない。ロンドン世界選手権16位
ティモシー・リッチー アメリカ 2:11:56 ’17カリフォルニアを2:11の自己新で優勝
シャドラック・ビウォット アメリカ 2:12:01 ラップとオレゴン大学時代のチームメイト。’17ボストン4位
スコット・スミス アメリカ 2:12:21 ’17フランクフルトで自己新
アンドルリュー・バンバロー アメリカ 2:13:58 ’17東京25位、’17シカゴ13位

ゲーレン・ラップが優勝する場合としない場合

Rupp_Galen-Boston17-267x400

ゲーレン・ラップ:アメリカ、31歳 自己記録2:09:20(2017シカゴ)、ハーフ59:47
この2回のマラソン成績:2017ボストン2位(2:09:58)、2017シカゴ優勝(2:09:20)
調整レース:ローマオスティアハーフ優勝(59:47)

ラップは今大会の優勝候補の1人である。去年のボストンマラソンへ向けた練習の段階で、足底筋膜炎に苦しめられながらも、ラップジョフリー・キルイの後ろで2位でゴールした。それ以降、ロードでのラップの活躍は周知の通りだ。昨年の秋は猛烈なラストスパートでシカゴマラソンを優勝(ラスト5マイル=8kmのラップは全て4:40/マイル=2:55/kmを切っていた)。

もっと最近で言うと、先月のローマ・オスティアハーフマラソンで自己記録(ローマハーフはワンウェイの非公認大会)となる59:47で優勝。2011年以降では初めてのクロスカントリーレースとなった今年の全米クロスカントリー選手権では惜しくもラストスパートで競り負け優勝を逃したものの、それでも堅実な走りをみせた。その時に彼を破ったレオナルド・コリルはハーフマラソンでサブ60:00の記録を持ち、現在マラソンに重点を置くラップよりは、コリルの方が10kmのクロカンレースは現段階では向いていたのだろう。

昨年と今年の大きな違いは、ラップの調整過程にある。昨年のボストンマラソンの準備期間は故障に悩まされていた。当時のインタビューで“重要なトレーニングはこなすことができている”と語ってはいたが、彼の当時の調整過程は理想形ではなかった。シカゴの前は、全てが順調に進み、ラップは優勝した。コーチのアルベルト・サラザールが地元メディアのインタビューで語った内容によると、“今回の準備はシカゴの時よりもかなり上手くいっており、これまでのマラソンよりも格段に良い”とのことである。

「マラソンへの準備に関してはこれまでにないぐらい良い。何事も起こりうるし、悪いこともあるかもしれない。しかし、できる限りのことは全てしてきたし、身体も絞りすぎていない。更に厳しい練習もこなせているし、距離も踏んでいるし、スピード練習も増やしている。とても順調だ。停滞しているということは何もない」

「レースがどんな展開になろうとも、今年のラップを倒すのは去年よりは難しいだろう。しかし、キルイや他の選手の調子も去年より良いので、レースの結果を予想するのは不可能だ」

サラザールはXinhuaに、こう語った。

ラップはマラソン選手として安定した成績を残している。これまで4回のマラソンを走り(2016年全米オリンピック選考会、2016年リオオリンピック、2017年ボストンマラソン、2017年シカゴマラソン)、全てのレースにおいて素晴らしい成績を残している。ラップが今大会でも素晴らしい走りをしてくれるだろうと自信を持って言える。

なぜなら、彼の調子がすごく良いということを知っているからだ(アフリカのトップ選手については同じことは言えない)。だからと言ってラップが優勝できるわけではないが、彼が負ける確率は、レリサ・デシサよりは低いだろう。

そうだとしても、実力のある選手が揃った大会で1人の選手に優勝を賭けるのは、エリウド・キプチョゲがでない限り、そんなに簡単にはいかないだろう。今回は昨年優勝のキルイがいる。彼はボストンマラソンの約4か月後のロンドン世界選手権でも優勝している。

そして、出場選手の中での最高記録2:04:11の記録の持ち主であるタミラト・トラもいる。彼もラップと同様に昨年、ドバイというメジャー大会(※レッツランではドバイもメジャーに含む)で優勝しており、ロンドン世界選手権ではキルイに次いで2位に入っている。2016年優勝のレミ・ベルハヌや、2013年、2015年優勝のレリサ・デシサも、近年のボストンで優勝している選手だ。

これらの選手はメジャー大会で勝った選手である。1年前、キルイを優勝候補に挙げる人など誰もいなかった。彼は2:06:27の自己記録を出したが、2016年に走った2つのレースを見ると、ロッテルダムで3位、アムステルダムで7位に入っただけの選手だった。ラップというリオオリンピック銅メダリストを倒せるような男の戦歴ではなかった。

しかしエリート選手のエージェントは、昨年のキルイのように“大金星を狙う伏兵”をいつも送り込んでくる。今大会にはマラソンでサブ2:06の記録を持つ選手が4人いる。誰も彼らが優勝するとは思っていないだろうが、いずれにせよ才能ある選手ばかりだし、2017年のマラソン成績も良い。彼らのうち誰かが優勝争いに絡む可能性は高い。

ラップについてもう1つ言うと、今回のボストンで優勝すると高額な賞金を手に入れることができる。スポンサーのジョン・ハンコックからの150,000ドルに加え、ナイキからの報酬、そしてWMMシリーズ6のポイントが最大50ポイント付与される(このシリーズ6は、2017年ロンドン〜2018年ロンドンまでの計8レースが対象)。

ラップが総合ランキングでトップの座に躍り出たら(ロンドンでキプチョゲダニエル・ワンジルが優勝すればラップとランキングで並ぶ可能性がある)、シリーズ6の総合優勝賞金として250,000ドル獲得する。そしてキルイラップと同じ状況に現在いることになる。

2人の若い実力派ランナー

Embed from Getty Images

ジョフリー・キルイ:ケニア、25歳 自己記録2:06:27(2016 アムステルダム)、ハーフ59:38
この2回のマラソン成績:2017ボストン優勝(2:09:37)、ロンドン世界選手権優勝(2:08:27)

タミラト・トラ:エチオピア、26歳 自己記録2:04:06(2018ドバイ)、ハーフ59:37
この3回のマラソン成績:
2017ドバイ優勝(2:04:11)、ロンドン世界選手権2位(2:09:49)、2018ドバイ3位(2:04:06)

キルイはボストン連覇に向けて今回は優勝候補となるが、10年前のロバート・キプコエチ・チェリヨット以来初めてのボストンマラソンの連覇を狙っている。ラップが今まで一番の調整で今回のレースに臨んでくることに皆は興奮しているかもしれないが、キルイが昨年のボストンで優勝した後、キルイのコーチのレナート・カノーバから、“キルイは完成されたマラソン選手からみればまだ70%ほどの選手”とコメントをもらった。

忘るるベからず、2年前のアムステルダムで2:06の自己新記録で走った時、彼は週に70〜80マイル(112〜128km)しか走っていない選手だった。彼が自分の週間の走行距離を上げてきていれば(それは金曜日の記者会見でわかる)、上昇の余地があるのではなかとみている。

そしてもう1つ、キルイは現在ではゲーレン・ラップの名前を記憶した。昨年、キルイラップ(彼と表彰台に一緒に上がっている)の存在や名前を知らなかった。今週、Xinhuaで報道されているようにキルイは“ラップは強力なライバルだ”と述べたことで、現在ではラップの存在を把握しているようである。

トラの場合、彼は2016年のリオオリンピック10000mで銅メダルを獲得して以来、安定して活躍している。2017年から彼は4回のレースを走っている。

【タミラト・トラの2017年からの成績】

日付 レース 結果 備考
2017年1月20日 ドバイマラソン 優勝 2:04:11 2位と2:35差の大会新記録で優勝
2017年4月1日 プラハハーフ 優勝 59:36 2位と1:01差で優勝
2017年8月6日 ロンドン世界選手権 2位 2:09:49 ジョフリー・キルイに次いでの銀メダル
2018年1月26日 ドバイマラソン 3位 2:04:06 自己新。自身の大会記録を上回る1位と6秒差の3位

これはボストンでの勝利以上に価値のある4回の世界トップクラスレベルでの好走歴である(たとえキルイがロンドン世界選手権でトラを破っていたとしても)。トラの懸念点は、彼がドバイを走ってから11週間という短い期間でのレースになるということである。

彼の今までの5回のマラソンキャリアの中では一番短いレース間隔での今回の参戦となる(過去には冬にはドバイ、夏/秋にはその年で2回目のマラソンを走った)。しかし、以下に見ていくようにドバイからのボストンの流れは非常に相性が良い。実際、この5回のボストンの優勝者のうち3回が、ボストンの前にドバイを走っていた。

【近年のボストン優勝者のボストン前のドバイでの成績】

選手

ドバイ ボストン
2013年 レリサ・デシサ 優勝 2:04:45 優勝 2:10:22
2015年 レリサ・デシサ 2位 2:05:52 優勝 2:09:17
2016年 レミ・ベルハヌ 2位 2:04:33 優勝 2:12:45

トラベルハヌのコーチは同じ(ゲメドゥ・デデフォ)なので、ドバイからボストンに向かう調整過程を熟知しているだろう。

トラに関する最大のポイント: 彼はゲーレン・ラップの攻略法を知っている。トララップの2度の直接対決の結果は、リオオリンピック10000mでトラが銅メダル(ラップは5位)、昨年のプラハハーフではトララップに2:22の差をつけて優勝した。

ボストン巧者の2人

レリサ・デシサ:エチオピア、28歳 自己記録2:04:45(2013ドバイ)、ハーフ59:30
この2回のマラソン成績:2017 Breaking2(2:14:10)、2017ニューヨーク3位(2:11:32)
調整レース:RAKハーフ10位(60:28)

レミ・ベルハヌ:エチオピア、23歳 自己記録2:04:33(2016ドバイ)、ハーフ61:37
この3回のマラソン成績:2017厦門優勝(2:08:27)、2017ボストン途中棄権、2017ニューヨーク4位(2:11:52)

Berhanu_LemiFH1a-BostonM16-e1461102737610-400x267

上に述べたように、デシサベルハヌで過去5回のボストンマラソンのうちの合計3回の優勝のタイトルを獲得した。特にデシサはボストンでの実績がとても良い。2013年と2015年のボストンを勝ったばかりでなく、2016年にもベルハヌに次いでの2位でフィニッシュした。彼はボストンで2014年だけ途中棄権をしているが、ボストンに4回出場して2勝2位1回はとても良い成績である。

デシサベルハヌはどちらも今回のレースで優勝候補であるといえるが、両者とも招待選手の中でみても凡走する可能性もある。ベルハヌは好走するか凡走するかが非常にハッキリしている。彼のマラソン成績を以下にみよう。

【レミ・ベルハヌのマラソン成績】

日付

レース 記録 好走か凡走か
2014年4月6日 チューリヒ 優勝 2:10:40 好走
2014年9月13日 太原(タイユェン) 優勝 2:13:10 好走
2015年1月23日 ドバイ 優勝 2:05:28 好走
2015年4月26日 ワルシャワ 優勝 2:07:57 好走
2015年8月22日 北京世界選手権 15位 2:17:37 凡走
2016年1月22日 ドバイ 2位 2:04:33 好走
2016年4月18日 ボストン 優勝 2:12:45 好走
2016年8月21日 リオオリンピック 13位 2:13:29 凡走
2017年1月2日 厦門(アモイ) 優勝 2:08:27 好走
2017年4月17日 ボストン 途中棄権 凡走
2017年11月5日 ニューヨーク 4位 2:11:52 どちらでもない

昨年の秋にニューヨークでの“どちらでもない”走りを除いて、7回の好走(6勝を含む)と3回の凡走をしてきた。今回ベルハヌの調子が良ければ、彼は優勝に向けて競り合うだろう。

デシサは彼のマラソンキャリアにおいてより一貫性を持っている(とはいえ、彼は2回の途中棄権を経験している)。しかし、2回のボストン優勝のタイトルを持っているが、彼は過去のレースと同じようにうまくいかないだろう。

しかし、彼を完全にノーマークとするべきではない。 2015年のボストン以降、マラソンで優勝していないのは事実であるが、去年のニューヨークシティではジョフリー・カムウォロルウィルソン・キプサングに次いで3位となっている。

2月のRAKハーフでのデシサの60:28は特に驚くべき記録ではないが、悪すぎるということもない。また、彼はメジャー大会でもその強さを発揮している。デシサは2013年に初マラソンを経験してから、そのレースを含んで過去5年間のメジャーマラソン(ここではドバイも含む)でトップ3に9回入った。

そして、昨年のBreaking2での彼の2:14:10という記録はこれまでの彼の成績を考えると非常に悪い記録にみえるが、それには理由があり、デシサは故障の影響でスタートラインに立てる状態ではなかった。

Breaking2のレースの、トライアルのハーフ(62:56もかかってしまった)で明らかなように、彼は明らかに調子が良くなかったが、その時点で彼はプロジェクトに専念していて、マラソンサブ2時間ペース=2:51/kmで走らなければならなかった。そのペースは彼にとっては無理なペースであり、我々はデシサがそのペースで走ることが難しいということはわかっていた。

大金星を狙う伏兵たち

上に述べたように、以下の選手たちは“大金星”を狙っている選手である。彼らは近走で良い成績を残しているが、まだWMMでの勝利はない。彼らは若手というわけではなく、4人のうち3人は27歳以上ではあるが、着実にキャリアを積み上げてきている。以下に1人ずつ少しずつみていこう。

フェリックス・カンディ:ケニア、31歳 自己記録2:06:03(2017ソウル)、ハーフ60:04
この2回のマラソン成績:2017ソウル2位(2:06:03)、2017ベルリン4位(2:06:13)
調整レース:ナポリハーフ4位(62:04)

カンディーがマラソンに適応するまでにはしばらく時間がかかったが、現在31歳の彼は次第に飛躍を遂げている。彼は2009年に高地のナイロビで初マラソンを2:18で走ったが、その後の3回のマラソンでは2:16よりも速く走れなかった。

しかし、彼は2014年にアテネで2:10:37でマラソン初優勝。それ以来、2015年のプラハで優勝、この3回のマラソンでは全て2:06:30よりも速く走っている(一番最近では2017ベルリンで彼にとっての初のWMMでのレースだった)。

 

ノバート・キゲン:ケニア、25歳 自己記録2:05:13(2017アムステルダム)、ハーフ59:42
この2回のマラソン成績:2017ソウル4位(2:06:07)2017アムステルダム2位(2:05:13)
調整レース:ナポリハーフ3位(61:43)

キゲンは昨年のアムステルダムでの2:05:13により、この伏兵たちの中で最速の自己記録を持っており、それは去年の世界ランキング6位の記録である(また、彼はこの伏兵のグループの中で最速のハーフの自己記録59:42を持っている)。

それを確認する別の方法、ゲーレン・ラップが昨年のアムステルダムに出場していた場合、彼は2:05:13で走ることができただろうか?あなたはそのことについて確信を持てるだろうか? アムステルダムでの高速コースで記録を出すための要素は明らかにボストンのコースを走るのとは異なるスキルが必要であるが、2:05分台前半の選手は常に大金星を狙っている。

25歳のキゲンは、この伏兵グループで最年少であるが、彼にとっての最初の3回のマラソンでサブ2:09が達成できなかった後に、昨年の2回のマラソンで2:06:07と2:05:13で走っており実力をつけてきた。また、彼は2月のナポリハーフでフェリックス・カンディを破ったが、カンディは去年のソウル・マラソンでキゲンを破った。

 

エバンス・チェベト:ケニア、29歳 自己記録2:05:30(2017年バレンシア)、ハーフ61:59
この2回のマラソン成績:2017年東京4位(2:06:42)、2017バレンシア2位(2:05:30)

Embed from Getty Images

チェベト (上の写真を参照、ウィルソン・キプサングケネニサ・ベケレとの表彰台)はこの伏兵選手の中ではこれまでのWMMで一番活躍してきており、2016年ベルリンで3位、2017年東京で4位に入った。また、彼は2016年の初めから2:05:30、2:05:31、2:05:33のタイムで走っており、2016年以降に2:05:33以下のタイムを3回出した唯一の選手である。

とはいえ、Breaking2をカウント対象とすればエリウド・キプチョゲもそれを達成していることになるが、そうとしてもそのチェベトの安定感は素晴らしく珍しいものである。彼にあと足りない事は1つ、マラソンでの優勝だけである。彼はこれまでのマラソンキャリアの8回のマラソンのうち5回も2位に入っているが、優勝したことがない。

 

フィレモン・ロノ:ケニア、27歳 自己記録2:06:52(2017トロント)、ハーフ60:39
この2回のマラソン成績:2017ロッテルダム8位(2:09:22)、2017トロント優勝(2:06:52)

今回がロノのワールドマラソンメジャーズでのデビューとなる。彼は10月にトロンウォーターフロントマラソンでカナダのレースでの歴代最高記録で2連覇を達成してから虎視眈々と次のステップへの準備をしている。また、ロノは世界最高のマラソンのトレーニングキャンプであるカプタガトのGSCキャンプでパトリック・サングの指導のもとでキプチョゲやカムウォロルなどとともにトレーニングをしている。

ロノについての興味深い事実がある。 彼のニックネームは“ベイビーポリス”である。また、彼は2016年のトロントウォーターフロントマラソンの前、ストレッチ中にガードレールに頭を強打して少し意識を失ったが、それから回復しトロントを2:08:27で制した。

 

レッツラン記事

http://www.letsrun.com/news/2018/04/2018-boston-marathon-mens-preview-galen-rupp-geoffrey-kirui-2/

関連記事

2018ボストンマラソン女子展望:フラナガン、ハセイ、ハドル、リンデンらによるアメリカ女子マラソン最強決定戦

 

〈 TOP 〉

広告

2018ボストンマラソン男子展望:ゲーレン・ラップが前回王者のジョフリー・キルイにリベンジを果たせるか?」への3件のフィードバック

  1. ピンバック: 2018ボストンマラソン女子展望:フラナガン、ハセイ、ハドル、リンデンらによるアメリカ女子マラソン最強決定戦 – LetsRun.com Japan

  2. ピンバック: 2018ボストンマラソン:記者会見での招待選手のコメント – LetsRun.com Japan

  3. ピンバック: プロ陸上選手の年俸:彼らはどれぐらい稼いでいるか?陸上界の謎を解く – その2 – LetsRun.com Japan

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中