2018年ニューバランス室内グランプリ男子3000m:エドワード・チェセレク(ケニア)が7:38でハゴス・ゲブリウェト(エチオピア)を撃破し2日連続の偉業を達成

2月9日(ボストン):オレゴン大学での4年間を通してエドワード・チェセレクは全米大学タイトル17冠を獲得し、アメリカの伝説となった。今週末、彼は2日連続を偉業を成し遂げ、今度は世界レベルでの伝説になろうとしていた。室内1マイル世界歴代2位の記録(3:49.44)を出した翌日、チェセレクは室内3000mのラスト1周を27.53で走り、7:38.74で優勝、彼の始まったばかりのプロ選手としてのキャリアに華々しい記録と勝利をもたらした。エチオピアのハゴス・ゲブリウェト(7:41.79)を撃破しての勝利だった。

レース展開

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レースがスタートしてから50秒ほどして、ペーサーのジョーダン・マンの後ろを走っていたチェセレクは外側に動きを変え、ペーサーについていけば高速ペースになるということが、この彼の動きで分かった。5周目、今季の室内3000mでの世界最高記録を持っているゲブリウェトが最初の1000mを2:32.33で通過した。しかし、6周目に入るとゲブリウェトは突然ペースを緩め後退、その差はみるみる開いていった。ここで面白い展開が。ロンドン世界選手権1500mで4位だったスペインのアデル・メチャールが、スピードを上げた(彼はどちらかというとスローペースを望むような選手だったが)。彼はペーサーを追いかけ、1600m(メチャールの通過は4:05.41)地点で彼は後方に3秒近く差を開けていた。

メチャールは優勝へ向けて精一杯の走りをしたが、そう簡単にはいかなかった。メチャールはペースを落としてしまったわけではなく、1周30~31秒のラップで刻んではいた。しかし、アフリカ生まれのスターが後ろから虎視眈々とその差を詰めていた。結果的には優勝したチェセレクの1000mごとのスプリットは2:32.50 – 2:38.48 – 2:27.76=8:38.74だった。

残り600m、メチャールはまだ2.5秒ほどリードしていたが、ペースが落ちてくると(次のラップが31.83だった)差も詰まってきて、後方集団がメチャールを捉えた(チェセレクのラスト3周のラップは全て30秒を切っていた)。ラスト1周の鐘がなると(2800m=7:11.22)、チェセレクが先頭に立つもゲブリウェトが後ろにぴったりつけていた。チェセレクはこのまま逃げ切れるのか。

逃げ切れる!ラスト1周はチェセレクの優勝へ向けた独走劇となった。ゲブリウェトをバックストレッチで引き離すと、3.05秒差をつけてチェセレクが優勝のゴールテープを切った。ゲブリウェトの最終周ラップは30.29だった。

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一方、後方の選手は、バーミンガム世界室内選手権の標準記録である7:52.00を目指していた。この冬にレッツランの掲示板にトレーニングの記録を記していたオランダのベンジャミン・デ・ハーンは7:54.33に終わった。これはレッツランの自己記録となった(前の記録は7:58.52)。レッツランのロゴが大きすぎることからIAAFにレッツランユニフォームが禁止されてしまったので、彼はトラックスミスのシングレットに手書きでLRCと書き込んで走った。

【男子3000m総合結果】

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今週のチェセレクは、人間離れしていた

チェセレクは大学時代にも素晴らしい成績を残していた。2016年の全米大学室内選手権の
3000m、5000m、DMRリレーで優勝し、昨年の全米大学室内選手権では3000m、5000m優勝、1マイルで2位に入った。しかし、この24時間のうちに彼がボストンであげた成績は、そのどれをも上回っていた。

昨日、彼は室内1マイル世界歴代2位のタイムを出した。今夜、24時間もたたないうちに、世界大会で3度メダルに輝いているハゴス・ゲブリウェト、オリンピック銀メダリストのデジャン・ゲブレメスケル、昨年のロンドン世界選手権1500m4位のアデル・メチャール、彼らと共にレースに挑んだ。これらの強力な選手たちがまるで、チェセレクがオレゴン大学時代に倒してきた男子の大学生選手のように見えてしまった。

事実、これではチェセレクを軽く見すぎていると思う。彼はラスト1周で2位のゲブリウェットに約3秒差をつけた(最終的な差は3.05だった)。昨年の全米大学室内選手権の3000mでは、2位との差は0.30秒ほどだった。ゲブリウェットは先週に室内3000mで7:37.91を記録し、2014年以降の室内3000mにおいて、世界で一番速いタイムで走った男となっていたばかりであった。

そうは言っても、ゲブリウェットの調子は一週間前のカールスルーエでの競技会のときほど良い状態ではなかった。先週のレースのラスト1周は25.73だったが、今夜は30.29だった。しかし、それでも彼の走りは本当に良かった。しかし、チェセレクがそんな彼を凌いだ。前日室内の1マイルを3:49で走り、少し疲労のある状態だったのにも関わらず。

チェセレクは、このレースのためにトレーニングの量を減らしていなかったのは注目に値する。彼は1週間に100マイル(週間160km)走り、その間にもレースで遠征したりしているのである。チェセレクは、今週彼ががやり遂げたことのすごさをあまり実感していないようで、こう言って笑っていた。

「いい週末だったよ。悪くない成績だ。マイルもうまくいったね」

屋外の5000mでサブ13:00を目指したい

昨晩のレース後、チェセレクは疲労を感じていたというが、コーチと代理人が今夜のレースも走りたいかと問うと「走らせてくれ」と言い「クールダウンのために走る」と言ったという。

調子が良いのにも関わらず、メジャーの選手権(例えば、この後の3月の世界室内選手権など)で走れないことについてもどかしさは感じないか?チェセレクに問うと、彼は故障に対処することを引き合いに出してこう答えた。

「故障するとすごくイライラする。でも、努力して練習をしたことに対して自分は幸運だ、自分を誇りに思わなければならない。毎日、早く寝て早起きする。自分のことは自分が一番わかるし、自分の身体の状態も自分が一番知っている。バーナード・ラガトや、ゲーレン・ラップのような選手の後をついていきたい、そう思うよ」

もう一度室内を走るかどうかはわからないとしながらも、今年の夏には5000mで13:00を切りたい(恐らくその舞台はダイヤモンドリーグとなるだろう)という願望を明かしてくれた。

今後、ケニア代表として走るかどうかという質問には答えなかったが、なぜアメリカ代表として走りたいかについて語ってくれた

チェセレクがアメリカに来たのは高校生になってからだが、彼はアメリカのことを生まれ育った故郷だと思っているのでアメリカのために走りたいと考えている。

「高校も大学もアメリカだった。アメリカが大好きだ。今の自分にまだ成長させてくれたこの場所に誇りを持っている」

 

レッツラン記事

http://www.letsrun.com/news/2018/02/edward-cheserek-destroys-hagos-gebrhiwet-2018-nbigp-complete-epic-349738-2-day-double/

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