(※ ソンドレ・モーエンのトレーニングその①、その②、その③)
12月9日、ソンドレ・モーエンのコーチであるレナート・カノーバが、モーエンが走った10月22日のバレンシアハーフ(59:48=欧州歴代2位)の後から、福岡国際マラソン(2:05:48の欧州新記録で優勝)までの6週間のトレーニングメニューをレッツランの掲示板に書き込んだ。
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カノーバ:
以下が、ソンドレが10月22日のバレンシアハーフを59:48で走ったあとのトレーニングメニューである。
※6週間はケニアのイテン(標高2400m)に滞在、練習はおもに標高2200~2400mの不整地(主に赤土の上)で
1週目 (10月23~29日)
23 (月)
56’jog:3’50”~3’40” (15km) + 移動 (バレンシア→マドリード空港→ドバイ空港)
24 (火)
移動 (ドバイ空港→ナイロビ空港→エルドレット空港) + 37’45″ペース走:3’50”~3’40” (10km)
25 (水) ※この日からケニアのイテンに滞在
午前) 1h14’jog:3’45”~3’40” (20km)
午後) 1h04’30”jog:3’50”~3’45” (17km)
26 (木)
午前) 1h29’jog:3’45”~3’40” (24km)
午後) 47’45”jog:4’05”~3’55” (12km) + 上り坂ダッシュ12本
27 (金)
午前) 18’30”アップ (4.7km) + 1h10’ファルトレク ※f=疾走, m=中速
5 x f3’/m1’ + 5 x f2’/m1’ + 10 x f1’/m1’ + 15 x f30”/m30”=1h10’ (21.3 km)
午後) 58’jog:3’55”~3’50” (15km)
28 (土)
午前) 59’15”jog:3’50”~3’40” (16km)
午後) 48’45”jog:3’50”~3’40” (13km)
29 (日)
41km走 (モイベン:標高2100~2200m、20.5km折返しの距離走の定番コース)
10km:35’08” + 20km:35’22” + 30km:35’16” + 40km:35’14”
+ ラスト1km:3’18”=2h24’18, 平均3’31” /km
週間走行距離 : 210 km
2週目 (10月30日~11月5日)
30 (月)
午前) 56’45”jog:3’50”~3’40” (15km)
午後) 57’45”jog:3’55”~3’45” (15km)
31 (火)
19’15” アップ (5 km) + 30km走=(10 × 2km, R=1km):1h37’23” (平均3’14”8/km)
①:6’22” / 3’22” ②:6’16” / 3’25” ③:6’14” / 3’20” ④:6’15” / 3’29” ⑤:6’16” / 3’32”
⑥:6’16” / 3’30” ⑦:6’19” / 3’29” ⑧:6’28” / 3’36” ⑨:6’24” / 3’25” ⑩:6’16” / 3’09”
(10 × 2km=20kmの平均 : 3’06”3/km, 10 × 1km=10kmの平均 : 3’25”7/km)
1 (水)
午前) 1h15’jog:3’50”~3’40” (20km)
午後) 1h06’jog:4’~3’45” (17km)
2 (木)
午前) 59’45”jog:4’~3’50” (16km)
午後) 48’jog:4’ (12km) + 上り坂80mダッシュ12本
3 (金)
午前) 1hjog:4’~3’50” (16km)
午後) 58’45”jog:4’~3’50” (15km) + 流し100m4本
4 (土)
午前) 17’ アップ (4.5km) + 1h変化走 (MA30”/f1’/jog1’30”) × 20 (=17.6 km) ※MA=全速力, f=疾走
午後) 58’15”jog (15km)
5 (日)
午前) 49’15”jog:3’50”’~3’45” (13km) + 流し100m4本
午後) 49’30”jog:3’50”’~3’45” (13km)
週間走行距離 : 226 km
ピンバック: コーチ・カノーバ:福岡国際マラソンのソンドレ・モーエンに関するコメントについて – LetsRun.com Japan
ピンバック: 福岡国際マラソン:ノルウェーのソンドレ・モーエンが欧州新記録の2:05:48で優勝し、非アフリカ系ランナー初の2:05台に突入 – LetsRun.com Japan
ピンバック: ソンドレ・モーエンのトレーニングその③【補足の説明について】 – LetsRun.com Japan
ピンバック: ソンドレ・モーエンのトレーニングその②【練習メニュー詳細】 – LetsRun.com Japan
ピンバック: ソンドレ・モーエンのトレーニングその①【ハーフ59:48】 – LetsRun.com Japan
ピンバック: レナート・カノーバ、日本式マラソントレーニングについて語る – LetsRun.com Japan
ジョグペースは1500mレースペースの1.49~1.59倍くらいであり、レナト・カノーヴァの指針である閾値ペース(60分全力ペース、ハーフマラソンのペースで代用)×1.3~1.4倍の範囲内でもあるので、相対的強度でいうならばむしろゆっくりでしょうね。市民ランナーに置き換えれば1500mを6分(4’00/km)で走れる人のジョグペースをこの基準で計算すると5’58/km~6’22/kmとなりかなり遅いジョグペースと言えますから。
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備考として標高2400mのケニアのイテンは路面も安定していないところも多いですし、アップダウンも多く“実際の数字以上にタフ”ということを考慮する必要があると思います。
またカノーバコーチが提唱する閾値ペースが果たして、市民ランナーにあてはまるのかは正直よくわかりません。伸び率は確実に“市民ランナー”のほうが上であり、改善できる部分が多いからです。トレーニングメニューは数値化できたとしても、感覚の部分は文字に表せないのでかなり複雑です。
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