By Elias Meseret
(※筆者のエリアス・メセレトは、エチオピアのアディスアベバに拠点を置くジャーナリスト。 彼はアメリカのAP通信や、ドイツのドイツ通信社(dpa=Deutsche Presse-Agentur)などに記事を書いており、エチオピアのニュース、アフリカのニュースなど多岐にわたってフリーランスで執筆している。 彼はエチオピアで7年以上、メディア業界での経験を積んでいる)
「マラソン世界歴代2位の記録と5000m、10000mの現世界記録保持者に対して、どうしてプロフェッショナリズムを問えるのか?」
※※※※※※
アディス・アベバ(エチオピア)より
エチオピアの長距離選手であるケネニサ・ベケレは、15年ほど彼のマネージャーを務めるヨス・ヘルメンスが、Let’sRunに対して発言したコメントに落胆していると述べた。ヘルメンスは、ベルリンマラソンでベケレが途中棄権をした後の会話を公開していた。土曜日にエチオピアの首都アディス・アベバのベケレ自身が経営するホテルのロビーで、
「ヘルメンスはこの会話を2人の間だけに留めておくべきだった」
と、ヘルメンスに対し落胆の意を述べた。
「彼のこのコメントは、まるでギャンブルに負けた負け犬の発言のようだ。しかし、これがスポーツの姿だ。勝つ時もあれば、負ける時もある」
マラソンの練習に対するベケレのプロフェッショナリズムを問う、ヘルメンスのコメントに対して、ベケレはこのように述べた。
「マラソン世界歴代2位の記録と5000m、10000mの現世界記録保持者に対して、どうしてプロフェッショナリズムを問えるのか?」
ベケレのベルリンマラソンでの途中棄権は“雨と気温の低さ”が原因と述べ、この結果については“自分自身も予想していなかった”と、述べた。しかし、だからといって彼のマネージャーがこの結果について“あれこれ言うのはおかしい”とベケレは主張した。
©2017 Photo Run
「ヘルメンスは、ベルリンマラソンの前に、
「このレースは、君が世界記録を出せるチャンスのある最後のレースになるだろう」
と、私に言った。でも、私は全くそう思わなったので反論した。彼はいつも、
「今、世界記録を出さないと、この先も世界記録は出せない」
と言う。これによって、レース前に私は余計なストレスとプレッシャーを感じるんだ」
ベケレは、ベルリンマラソンの前にマネージャーとの間に解決しなければならない、いくつかの“問題”があり、その事については今まで明かされてこなかった、と認めた。
「ヘルメンスはエリウド・キプチョゲの練習スケジュールについては何も知らない。でも、いつも私の練習のスケジュールについては聞いてくる。
「なぜ教えてくれない?」
っていつも聞いてきたし、彼と練習のスケジュールについて共有したことはない。ヘルメンスはそれについて怒っていたのだろう」
ベケレは、
「世界記録を破るのに必要な素質を自分は持っていると確信している」
と、語った。
「私が引退するまでには、必ずマラソンの世界記録を出す。“ベケレはもう終わった”と思っている人たちにも、それを証明してみせる」
自信を覗かせながら、ベケレは述べた。
「未来は自分の手で掴み取る。それを自分自身で証明するし、誰にも邪魔されたくない」
しかし、ベケレは、
「ヘルメンスとの関係が終わったわけではない」
とし、今後のプランについては、
「これから決めていく」
と、話した。
レッツラン記事