週末のおさらい – 全米大学屋外選手権男子800m, 1500m, 5000m, 3000mSC

2017年6月7〜10日に、アメリカ・オレゴン州のヘイワードフィールドにて全米大学屋外選手権が開催された。男子の中長距離種目の結果は以下の通り。

※FR=1年, SO=2年, JR=3年, SR=4年

【男子800m】

1 Emmanuel KORIR FR UTEP 1:45.03
2 Isaiah HARRIS SO Penn State 1:45.40
3 Joseph WHITE JR Georgetown 1:45.73
4 Robert HEPPENSTALL SO Wake Forest 1:46.68
5 Andres ARROYO SR Florida 1:47.28
6 Drew PIAZZA SR Virginia Tech 1:47.58
7 Devin DIXON FR Texas A&M 1:49.32
8 Michael SARUNI FR UTEP 2:15.56

テキサス大学エルパソ校の1年生、エマニュエル・コリルが1:45.03で優勝。コリルはイテンのセントパトリック高校出身のケニア人。今年の1月に室内での600mを1:14.97で走り、室内600mの世界記録を更新した。その後、屋外の400mでは4月に44.53、800mでは全米歴代2位の記録となる1:43.73を4月に記録した。コリルのNCAAタイトルは3月の全米大学室内選手権の800mに続いて2つ目のタイトルとなった。なお、コリルは昨年の入学後のクロスカントリーにも出場しているが、彼にとっては距離が長いこともあり、あまり好成績を残していない。

レースは最後の200mでUTEPのケニア人の二人が飛び出したが、コリルのチームメイトのサルニが転倒したのに対してコリルは完勝。全米大学室内選手権に続いて、UTEPのチームメイト同士で明暗を分けた。コリルの今回のラップは51.90 – 53.13=1:45.03。

レース後、コリルは将来的には1分40秒台を狙うとコメントし、リオオリンピック男子800m金メダリストのデイビッド・ルディシャを目標にしていることも明かした。また、昨年の全米大学屋外選手権の男子800mを全米大学記録で制したドナヴァン・ブレイジャーが、その後プロ選手 (ナイキ)に転向したこともあって、コリルの今後のプロ契約についての質問が飛び交ったが、それについてはコリルはハッキリとは言及しなかった。

【男子1500m】

1 Josh KERR SO New Mexico 3:43.03
2 Justine KIPROTICH SO Michigan State 3:43.50
3 Craig ENGELS SR Ole Miss 3:43.54
4 Joshua THOMPSON SR Oklahoma State 3:44.34
5 Neil GOURLEY JR Virginia Tech 3:44.39
6 Andrew DUSING SR Miami (Ohio) 3:44.56
7 Jeff THIES JR Portland 3:44.59
8 Ben SAAREL JR Colorado 3:44.78
9 Vincent CIATTEI JR Virginia Tech 3:44.83
10 David TIMLIN SR Indiana State 3:45.41
11 Blake HANEY JR Oregon 3:50.51
12 Craig NOWAK SR Oklahoma State 3:52.60

ニューメキシコ大学の2年生、ジョッシュ・カーが3:43.03で優勝。若干19歳のスコットランド人 (エディンバラ出身)は、3月の全米大学室内選手権のマイルに続いてのNCAAタイトルを獲得した。そのマイルでは、オレゴン大学のエドワード・チェセレク (男子マイル全米大学記録保持者)に完勝。今回の屋外の1500mでもその強さを遺憾無く発揮した。

男子1500mは予選1組で3分40秒台が続出し、3分43秒で予選落ちというレベルの高い戦いが見られた。そのレベルの高い混戦を制したカーは、レオ・マンザーノが2008年に全米大学室内のマイルと全米大学屋外の1500mのタイトルを獲得して以来の同年のダブルタイトルを達成した。また、スコットランド人のカーは、2006年のヴィンセント・ロノ以来初めて、全米大学屋外選手権の1500mで優勝した非アメリカ人となった。

カーはロンドン世界選手権のイギリス代表に向けて次に駒を進める。また、カーは今後のプロへの転向については積極的ではなく、あくまでNCAAの選手として全米大学記録の更新を目標に競技に取り組むとしている。カーの1500mの自己記録は3:35.99で、全米大学記録は1981年にシドニー・マリーが記録した3:35.30である。

【男子5000m(全ラップ)】

1 Grant FISHER SO Stanford 14:35.60
2 Jack BRUCE JR Arkansas 14:35.88
3 Justyn KNIGHT JR Syracuse 14:36.23
4 Marc SCOTT SR Tulsa 14:36.57
5 Amon TERER SR Campbell 14:36.78
6 Chartt MILLER JR Iona 14:36.79
7 Joe KLECKER SO Colorado 14:38.03
8 John DRESSEL SO Colorado 14:38.40
9 Peter SEUFER SO Virginia Tech 14:38.44
10 Clayton YOUNG SO BYU 14:38.45
11 Zach PERRIN JR Colorado 14:41.50
12 Zach LONG SO Tennessee 14:42.94
13 Craig LAUTENSLAGER SR UT-Arlington 14:43.36
14 Daniel DE LA TORRE JR UCLA 14:43.49
15 Joe HARDY JR Wisconsin 14:43.50
16 Jonathan DAVIS FR Illinois 14:45.28
17 Julian OAKLEY SR Providence 14:45.63
18 Emmanuel ROTICH SO Tulane 14:50.62
19 Cole ROCKHOLD SO Colorado St. 14:50.92
20 Jason CRIST SR Indiana 14:53.63
21 Jacob CHOGE FR Mid. Tenn. State 14:55.95
22 Azaria KIRWA SO Liberty 14:59.12
23 Bryce STROEDE JR Oakland 15:00.50
24 Euan MAKEPEACE SO Butler 15:04.42

スタンフォード大学の2年生、グラント・フィッシャーが14:35.60で優勝。ケガの影響で西部地区予選を欠場し、本戦に出場出来なかったオレゴン大学のケニア人、エドワード・チェセレクが不在のレース。全米大学クロスカントリー選手権で、優勝したオーストラリア人のパトリック・ティアナンに次いで2位にゴールし、チェセレクに勝った、シラキュース大学のカナダ人のジャスティン・ナイト (5000mPB13:17)が本命と見られていた中、見事に栄冠を掴み取ったのはフィッシャーだった。

レースは3400mまでジョギングペースで進んだ。3000mの通過は9:20で、その後のフィッシャーのラップはラスト1600mが4:05.75、ラスト400mが55.76でラスト200mが28.2。ラスト勝負には滅法強いナイトであったが、スピードでは自信を持つフィッシャーが逆転した。カナダ生まれのアメリカ人が混戦の男子5000mを制した。

3位に終わったナイトは「敗北も勉強のうち、後悔は無い」とコメント。ロンドン世界選手権の5000mの参加標準をともにクリアしているモー・アーメドと共にカナダ選手権に向かう。

【男子3000mSC (全ラップ)】

1 Edwin KIBICHIY SR Louisville 8:28.40
2 Darren FAHY SR Georgetown 8:31.08
3 Dylan BLANKENBAKER SR Oklahoma 8:31.17
4 MJ ERB SR Ole Miss 8:32.38
5 Scott CARPENTER JR Georgetown 8:32.92
6 Benard KETER SR Texas Tech 8:34.27
7 Troy FRALEY JR Gonzaga 8:35.38
8 Troy REEDER JR Furman 8:38.64
9 Emmanuel ROTICH SO Tulane 8:40.64
10 Jacob HESLINGTON FR BYU 8:44.28
11 Bailey ROTH SO Arizona 8:48.70
12 Noah SCHUTTE SO Portland 9:04.87

ルイビル大学の4年生、エドウィン・キビチが8:28.40で優勝。ケニアのカプサベト出身 (バーナード・ラガトの出身地)の3000mSCランナーがスタートから1度も先頭を譲ること無く優勝。大学1年生の頃から徐々に自己記録を更新していったお手本のような存在である。ゴール後はその感情をあらわにした。彼にとって3000mSCで初のサブ8:30のレースであった。

エドウィン・キビチの全米大学屋外選手権での4年間

1年生: 8:44.97, 11位
2年生: 8:33.78, 9位
3年生: 8:30.71, 3位
4年生: 8:28.40, 優勝

 

男子800m, 1500m, 5000m, 3000mSCのレッツランの記事は以下。

http://www.letsrun.com/news/2017/06/2017-ncaa-distance-recap-three-big-time-talents-win-first-ncaa-outdoor-titles-grant-fisher-josh-kerr-emmanuel-korir/

全競技結果は以下。

http://www.letsrun.com/news/2017/06/2017-ncaa-division-outdoor-track-field-championships-schedule/

なお総合では、男子はサニブラウン・アブデル・ハキームが入学予定のフロリダ大学、女子はオレゴン大学がそれぞれ優勝を収めた。以下、総合成績。

http://www.ncaa.com/sites/default/files/external/track-field/results/d1/outdoor17/final/scores.htm

 

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